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summary

米中「利権超大国」の崩壊

米中「利権超大国」の崩壊の写真

・中国共産党は国共内戦に勝利した1949年から都市の工業化に奉仕する農村の高度な集団化を意図して「都市戸籍者」の都市での就業を最優先する政策を取った、戸籍登録条例が施行されたのは、強引に全農民を人民公社に所属させた1958年のことであった(p17)

・中国の経済成長のための原資をどこから調達するかという点で、中国は独立国とは言えない、外資、しかも主として米国債購入という形でアメリカに貸したカネを自国への投融資という形で「又貸し」してもらうことで資金循環をかろうじて成立させている、貸すときはほぼ全額無利子で貸して、そのうちの一部を又貸ししてもらうときに高い金利・配当を払っている。理由は、対外純投資ポジションがプラスなのに、年間純投資収入がマイナスとなっている、アメリカは対外純投資ポジションがマイナスなのに、投資収入はプラスである(p23)

・海外からの投融資に頼らず自国民が貯めた貯蓄や経常黒字で稼いだ外貨を自国の企業活動への投融資に使えば、金利や配当は自国内にとどまり所得収支は黒字となる。中国も2010年まで所得収支は黒字だったが、それ以降は赤字となっている。(p29)

・中国企業による輸出入は、中国政府100パーセント出資の中国輸出入銀行に一元管理されている、だから個別企業の判断でドル建ての輸出代金を持ち続けて必要に応じて自社の資金需要を満たすために使うことはできない仕組みになっている、方法としては、1)米国短期国債を購入、2)ユーロダラー(何らかの理由でアメリカに還流せず国外にとどまっているドル)として保有し、投資に利用する(p42)

・たとえ一度でも公共の場で「ニガー」と言った人は職を失い社会的地位も失墜するという、すさまじいポリティカル・コレクトネス(言葉狩り)の風潮を、民主党リベラル派は作っている(p96)

・再生可能でてエネルギー源による発電、電気自動車、水素燃料車には共通の問題点がある、エネルギー効率が悪く、稼働率も低いので膨大な過剰設備を必要とする、だが、巨額の投資用待機資金を持て余している金融業界や重厚長大製造業各社にとっては、まさにそこが狙いである、製造業主導で投資が牽引する経済にしがみつきたい(p103)

・経済発展の進んでいる国では、就学率、識字率、平均寿命が一人当たりGDPの成長率を上回るペースで伸びるものであるが、中国は異なる(p163)

・現在約14億人の中国の人口は、都市住民が6.3億人、民工(農村戸籍のまま都市に在住)が2.5億人、農民戸籍が5.9億人である、民工の年収は、農民戸籍の2倍の8600ドル、都市戸籍の人の年収は、1.64万ドルで、農民戸籍の3.8倍(p166)

・中国の国民の貯蓄率は21世紀以降、50%となっている、それだけ貯蓄させておきながらその貯蓄を国内経済の発展には使わず利権分配に使ってしまう、だから自国内で成長する企業が必要な資金は、海外からの投融資に頼らざるを得ない、なので、約2兆ドルの対外純資産を持っている中国が金融所得収支では赤字という珍妙な立場にある。(p190)

・ロックダウンの本当の目的は、1)貧困層の不満を解消するのではなく、彼らによる暴力の激発を抑圧するため、2)個人消費需要の対象を、上々大企業の少ない第三次産業の提供するサービスから、上場企業の多い第二次産業の提供する工業製品へと転換させること(p201)ロックダウンは中小零細の小売店、飲食店、個人ケアサービスの営業活動には壊滅的な打撃を与えたが、製造業・大手スーパー・大手ファーストフードチェーンは平常通りの営業を許した、その意図は、サービス業によって王座を奪われた製造業・金融業を政治力を使って復位させようとした(p206)

・サービス業の収縮は長く尾を引く可能性が高い、理由は1)個人所得増加の中身があまりにも持続性に欠ける、本来の収入が本格回復しない、2)製造業とサービス業ではロックダウンとして失われた時間の持つ重みが違う、一期一会的な業態が多いサービス業では、失われた時間という事業機会は失われっぱなしで二度と戻ってこない(p211)

・アメリカでは成人一人当たりの平均資産は約40万ドル(4400万円)だが、中央値は6万ドル程度、日本は平均は22万ドル、中央値は10万ドルであり、格差が小さい。