・その国が成長しているかを確認するには、ドル建てではなく、自国通貨建てで、国民1人当りのGDP推移をみるべき(p14)
・2007年時点の日本の国富は、資産(金融:5883、非金融:2544、純資産:8427兆円)に対して、負債(金融:5633兆円)で、2794兆円となる。(p22)
・企業のフロー面を表す損益計算書であるのに対して、国家経済のフローはGDP(国民総生産)である(p23)
・高度経済成長を達成するために必要な要素は、1)需要が存在する市場、2)供給を適切に実行できる技術、3)購買力を高めるお金、の3つである、全て保有する国は現在無し(p27)
・国民の借金で個人消費を拡大させたのが、アメリカ、外国から借りたお金で証券化商品を購入したのが欧州金融立国(英、ル、アイルランド、アイスランド、ベルギー等)である(p24)
・日本は長期間にわたり経常収支の黒字が続いている、これは日本の資本収支の純流出、外貨準備高の増加(対外資産の増加)を意味する(p31)
・外貨準備高とは、対外資産の中での政府保有分に過ぎない、民間の対外資産を「ある理由」で買取ったときに初めて外貨準備高が増加する(p32)
・日本の外貨準備高が対外資産総額に占める割合は18%に対して、中国は67%に達する(p34)
・経済主体を5つにわけると、政府・金融機関・非金融法人企業・家計・民間非営利団体の5つになる、2009年3月末で5408兆の資産(家計資産1410、負債:380、非金融企業資産:774、負債:1070、政府資産:471、負債:960)、純資産:251兆円である(p45)
・バランスシート不況とは、民間企業が「借金をする」というリスクを政府に押し付けて、自らは借金返済に夢中になり、投資を拡大しなかったためにGDP成長率が低迷したことにある(p55)
・政府の借金は節約で減らすのではなく、経済成長率を高めて好景気にして、民間からの税収を増やして政府支出を少なくすることでやるべき(p61)
・1995年の円高(80円)では、実質実効為替レートは160ポイント(1973年よりも1.6倍円が強い)となったが、2009年1月の円高では130ポイント程度で、過去と比較しても必ずしも厳しいとは言えない(p66)
・実感なき経済成長の理由は、1)給与所得者一人あたりの給料が減少した、2)海外需要に向けた設備投資を民間企業が行った、輸出は製品出荷でビジネス終了(p85)
・公共投資のGDP比較を他国と比較するのは意味がない、インフラ整備の必要性は国ごとの特性、時代によっても変化するものだから(p108)
・ノルウェー政府の純資産はGDPの1.4倍あるが、家計純資産は0.18倍、北欧諸国の高福祉は、国民の貧乏によって支えられている(p115)
・所得税の控除や公的年金支払いなどにより所得移転が行われた「再分配所得のジニ係数」は、1993年:0.3074、2005年:0.3225であり、当初所得ジニ係数(0.3703→0.4354)と比較して変化が少ない(p182)
・公的年金加入者は合計6940万人のうち、1号:2001、2号:3895(厚生年金:3444、残りは共済年金)、3号:1044万人、1号未納者:315万人、免除:318、猶予者:202万人であり、加入者の95%が保険料をきちんと納付している(p192)
・2002年のアメリカ不動産バブルの影響は、日本のバブル崩壊と異なって世界に広がった、この理由は自国のマネーでなかったから(p202)
・日本国債は94%が国内販売、海外分も日本円建てであり日本が破綻する可能性はない、97年のロシア、01年アルゼンチンは外貨建て債務を国家が返済できずに破綻、97年韓国、08年アイスランドは外貨建て債務を民間が返済できずに破綻(p220)