・1910年には日本は当時の大韓帝国を併合したが、同国には巨額の対外債務があった、日本がその債務を引継ぎ返済した(p26)
・日露戦争のときは、国内で戦費を調達できず、欧州から外貨建て国債を発行してお金を借りた、返却し終わったのは1980年(p27)
・対内債務の正しい返し方は、経済成長とインフレの進行によって、政府債務を徐々に薄めていくのが正しい返し方、ナポレオン戦争時にはイギリス政府の借金はGNPの280%(p29)
・金利が上昇したときには、現実の日銀やFRBが行っているように、中央銀行に国債を買い取ってもらえば良い(p31)
・日本国家のバランスシートによれば、980兆円の負債は、国内の金融機関の資産(2718兆円)の中に国債の形で含まれている(p33)
・アルゼンチンが通貨危機になったのは、政府の対外債務がドル建てであった上に、為替をドル連動させていたのに、隣国のブラジルが変動相場制に移行したためブラジルに対してアルゼンチン製品の競争力が下がって外貨を稼げなくなったため(p43)
・ユーロ導入は、ドイツが輸出しやすい国をたくさん作りたいがための戦略とも推論される(p46)
・例えば、国が「国債が増えすぎたのので10兆円返します」と言って、銀行に返済してきたら銀行は困る(p56)
・1999年ころから、預金超過額が増えてきて2009年には150兆円ほどなっていてその8割が国債購入になっている、この環境が変わらない限り金利は上がらない(p60)
・政府負債が減っているデンマークは、平均収入が40万円程度だが、手取りは10万円、消費税は25%(p64)
・群馬県八ッ場ダムは建設中止でもめたが、小沢氏の地元の胆沢ダムはまったくカットされなかった(p79)
・享保の改革が成功したというイメージがあるのは、改革が始まって20年経過してから、デフレ対策のために元文の改鋳(小判1両に対して1.65両を渡す)というリフレーション政策を見事を成功させたから(p80)
・江戸時代にデフレ期に緊縮財政にして、少子化、社会が不穏になった(p81)
・226事件が起きてしまったのは、投資先を朝鮮半島や満州にしてしまい、凶作の続いていた東北地方にしておくべきであったのにしなかったのが一因である(p113)
・歯医者には一生涯で4度しか行けないという契約もアメリカにはある、最終的に株主利益が最優先される保険会社は恐ろしい存在、命や社会保障にかかわる事業を民営化するのは良くない(p118)
・日本は経済収支黒字大国だが、貿易黒字大国でない、所得収支が黒字大国(p125)
・2009年の金融危機にも拘わらず黒字を残すことができた中国は、人民元の対ドル相場を事実上固定しているから、このため毎日為替介入を行い外貨準備をためている(p127、136)
・2009年の中国の実質GDP成長率は8.7%だったが、景気対策・公共投資・公務員増員・軍事費増額により押し上げた分が7%あったから(p129)
・中国が先進国になるには、1)人民元高、2)人件費高、3)社会保障制度が完備されること、である(p138)
・中国政府の公式統計では、失業率は2008年末で4.2%、800万人、これは都市戸籍を持っていて失業して登録した者という意味、実際には2億人であると温家宝首相が2010年3月にコメントした(p139)
・中国市場は大きいが5%成長を続けても2050年で一人当たり国民所得は1万ドルに達しないので最終消費財は売れにくい、しかし輸出基地としての中国に工作機械や部品等の資本財の売り込みは可能(p146)
・国の借金と自分のローンは異なる、アメリカの失敗は、1929年の大暴落の後に1937年に景気持ち直しによって政府支出を減らした=借金返済をしたから(p185)