・中国近年の高度成長は国外の需要によってもたらされた、国民の消費需要が殆ど増えていない中で、総需要が増えつづけたのは国外需要による、人民元引き上げ、サブプライムローンの危機顕在化で輸出が減少(p27)
・2008年までは、対外輸出の継続的拡大と並んで、不動産投資を中心とする国内投資が「2つのエンジン」として経済成長の役割として果たしてきた(p33)
・多くの学者が2008年以来の中国経済減速の原因を「2つのエンジン」が弱まってきたとしたのに対して、王氏は中国国内の「消費不足」をあげた(p35)
・国民の消費需要が抑制されていたので、「高度成長+低インフレ率」が達成されていた(p37)
・2007年度において、経済全体の成長率は11.4%であったのに対して、固定資産投資の伸び率は24.8%(p48)
・2005年11月の段階で、都市部住民と農村部住民を含めた国民の85%は、いっさいの医療保険に入っていない(p54)
・UBS金融グループによれば、現在の中国で中流階級と認定できるのは、2500万人程度(2%)、1%のの富裕層に41%の個人資産が集中する(p57)
・労働市場から吐き出された百数十万人の大卒者と、年間1200万人を超える都市部の新規失業者、農村にいる失業状態にある1.2億人が中国にはいる(p62)
・2009年現在、中国の中小企業は全国の雇用機会の8割を産み出して、売上総額は国のGDPの6割を占める(p93)
・中国にある4200万以上の中小企業のうち、40%が既に倒産、40%が倒産の危機に直面している(p95)
・不動産が売れなくなるということは、不動産への新規投資が止まるばかりか、関連する、鉄鋼・セメント・建材・家具などの60以上の産業が不景気に覆われる(p114)
・中国の輸出の主力商品は低付加価値のものなので、低価格戦略しかない、中国政府が人民元を低く抑えているのはそのため(p118)
・2009年上半期に行われた新規融資の総額は105兆円(7.4兆元)であり、国民総生産の半分以上に達している(p123)
・中国経済の対外依存度はすでに65~70%(日本の場合は30%程度)、大都会の不動産物件の平均価格は一般家庭の可処分所得の15倍(先進国は6倍)であり重症である(p145)
・現在の中国と以前の日本の決定的な違いは、バブル崩壊の前に、貧富の格差と都市部と農村部の経済格差を解消したこと(p148)
・中国経済は、1)輸出の拡大、2)人口の優勢、3)不動産業の急速発展、という3つの幸運によって発展した(p152)
・2009年における全国の不動産購入額は、年間個人消費総額の半分:約6兆元(p169)
・2007年度において、12,9%の経済成長をあげながら、大学卒業生の約3割が就職できなかったことは中国政府も認めている(p207)
・2006年時点において、中国の0~26歳の若年層は、男が女よりも3402万人多い、一般の出生比率は100:103~107だが、中国では100:120である(p215)
・中国が先進国に入れない理由として、GDP総額でなく国民一人当たりの国力、資源占有量の問題をあげた、人口は5億人程度が妥当(p218)
・2010年3月22日、中国温家宝首相みずからが、中国の失業者は2億人と発言した(p236)
・日本社会の強靭さには、1億総中流といわれる中産階級の存在、社会保障システムの完備等が社会安定の基盤を形つくっていること(p238)
2010/12/5作成