・大都市が大都市である強みは、判断(意思決定)をする主体が、無数といっていいほど分散しているところにある、これを権力をつかって統合しようとすれば強みは瞬時に失われる(p7)
・日本経済のGDPは世界全体の12.1%だが、最終エネルギー消費量では 4.2%、これは同じ量のエネルギー消費で世界平均の3倍の経済活動に変換できることを意味する(p8)
・アメリカ旅客交通の鉄道依存度は1%程度に対して、日本は35%、2004年頃から上昇してきているのも特徴(p10)
・三大都市圏と地方との間に概算で20%程度の労働生産性の格差があるので、都市圏への労働力移動で労働人口減少によるマイナスは埋められる、5万人でGDP1%上昇するという経験則アリ(p27)
・日本の都市化率は60%程度で先進諸国内では低い、日本は都市化に有利(p31)
・アメリカの大都市が植民地時代から整然とした大通り主体の道路網となっているのは、荷馬車がUターンできる程というのがステータスだったから(p45)
・2002年の工業等制限法撤廃、工場等制限法撤廃は、東京大阪圏に工場や大学が戻ってくるキッカケとなった、大店法も2003年の大店立地法への転換で届け出制に変わった(p48)
・日本経済の有効な成長促進政策は、太平洋メガロポリスへの人口と経済活動の集中につきる、三大都市圏への人口移動と実質GDP成長率の相関(1954-2012)(p25)が示している(p73)
・日本経済では人口密度が 700/km2を超えないと、人口での規模の経済は働かない、それ以上では生産効率があたり仕事が増える(p81)
・毎日確実にほぼ100万人前後の人が通り過ぎる場所は、世界に4か所のみ、新宿・池袋・渋谷と、大阪梅田地区(p99)
・道路と駐車場で土地面積の5-6割をとられる車社会は、どう頑張っても、現在のニューヨーク(400万人)の規模が限界(p101)
・パリの城壁が撤去され始めたのが明治維新より2年遅い1870年、終了は第一次世界大戦後の1919年、ウィーンの場合は1865年に撤去完了、城壁内から外かという差別意識がある(p117)
・欧米の列車運休の3分の1程度が、運転士や車掌の無断欠勤、日本の大都市圏で何社もの路線が共有している総合駅でそのような経営があれば成り立たない(p121)
・首都交通圏での鉄道依存度は、全国比で2.2倍、鉄道利用者数シェアは60%(京阪神:20%)であり、この高さが日本経済のエネルギー効率を支えている(p122)
・鉄道で一人の人間を1キロ運ぶのに必要なスペース占有率は、バスの25分の1、自家用車の120分の1、ニューヨークの就業人口が過去20-30年間微増に留まっているのは自動車がスペース浪費型の交通機関だから(p127)
・東京メトロの初乗りは160円で黒字経営、鉄道依存度6%程度のロンドンは、初乗り運賃は1000円程度で赤字(P132)
・日本は総延長では短い中で、頻繁に行き来する乗客を何度も運ぶことで、乗客にとっても便利で、メンテナンスコストも低くする効率経営ができている(P133)
・いままで3つの経済覇権国家が誕生しているが、いずれもその時代での最高のエネルギー効率を達成した国、オランダは風車で毛織物工業の動力を拡大、イギリスは蒸気機関で機械制綿織物工業の大規模化をした(P209)
・北アメリカ大陸の評価は昔は低かった、17世紀後半に戦われた英蘭戦争でオランダが負けた時、ニューネーデルランド(NYからハドソン川をかなり内陸に行ったところ)と、南米オリノコ流域のガイアナの一部のスリナム(コーヒー、さとうきび生産可能)と交換した(p216)
・自国通貨が4倍にもなっても経常収支が黒字ということは、破綻する日本企業は外国企業ではなく、国内のライバルに負けている、外国企業に負ければ貿易・経常収支が悪くなるはず(p224)
・日本の路上を走行している自動車の30%は業務用車両、欧州では10%、アメリカでは5%、自力では動けない貨物の輸送が高頻度・小ロットで運べる自動車依存度を高く保てるのが、旅客輸送の電車依存度が高いことの利点(p236)
・日本人はなるべく若いうちから、遅くとも中年までには、5つか6つ習い事をやっておいて、少なくともひとつからは月謝をもらえる程度に技量を磨いておくべき(p263)
・ニューヨークのように犯罪の多い都市で地下鉄を24時間運行するのは、大量の警備員雇用を温存する以外にはほとんど意味がない、安全を気にする人は普通は自動車と使う(p281)
・日本において東京と大阪を中心とする大都市圏が大きく育ったのは、一度も城壁都市が建設されたことが無いから(p284)
・大都市圏への人口流入を阻害する政策として、市街化調整区域がある(p285)
・アメリカは1978年をベースとして、大学授業料は1120%上昇した、医療費は600%、消費者物価指数300%弱(p295)
・エネルギー効率で見た国の序列は、1)日本、2)西欧諸国、3)アングロサクソン系大陸国家、4)BRICS等のエネルギー浪費国家(p306)
・人類文明の発展は、庶民の子供たちがどれだけ長い期間、経済的責任を負わずに生きてこられたかで測定可能、江戸時代は8-9、明治時代:11-12、戦前:14-15歳、戦後:17-18歳、高度経済成長期:21-22、現在は30-40歳(p313)