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石油とマネーの新・世界覇権図 アメリカの中東戦略で世界は激変する

石油とマネーの新・世界覇権図 アメリカの中東戦略で世界は激変するの写真

・石油メジャーは、2013年4月時点で、シェールオイルよりもシェールガスの開発に重きを置いていた。先行してシェールガスの開発を行っていた独立系採掘企業の多くが、メジャーとの競争を避けて、より利益が大きいシェールオイルに開発をシフトしていった(p19)

・シェール革命によって化石燃料の寿命はは少なくとも400-500年伸びたとされ、ピークオイル論は明確に否定された(p24)

・アジア、欧州向けの輸出拠点として、メリーランド州・ルイジアナ州・テキサス州に4つの液化天然ガス製造基地が建設中、2016-19年にかけて順次、稼働を開始する(p30)

・アメリカは、シェール資源の採掘技術の進歩により、2011年には石油の輸入比率は消費量の53%、天然ガスは8%、2012年には、石油:47%、ガス:6%と、急速に減少している(p33)

・ダウ・ケミカル、シェブロンフィリップス、エクソンモービルが、石油の代わりにシェールガスを使って、エチレンを生産するための大規模な化学コンビナートを建設中、2017-18年にかけて稼働開始。石油化学からガス化学への大転換が進行中(p35)

・アメリカのシェール革命は、資源大国といった国々を没落させることになる(p37)

・食料価格の地価には、原油価格下落の影響に加え、商品先物市場における投機マネーの縮小が大きくかかわっている(p40)

・中東における最大の対立軸は、サウジアラビアを中心とした、スンニ派諸国と、シーア派の大国、イラン(古代ペルシア帝国の末裔)との確執である(p51)

・イラン高原に住む古代のペルシア人、すなわち現在のイラン人と、イラク(メソポタミア文明)やサウジアラビアなど砂漠の地の大河流域に住むアラブ人たちとは、中東の覇権を争ってきた(p58)

・2010年に入ると、イランでの油田ガス田の開発から撤退する例が相次いだ、日本の国際石油開発帝国石油も一例(p83)

・世界の原油確認埋蔵量のトップは、ついにベネズエラ、となった。この10年間で3倍以上にも増え、世界一位とされてきたサウジアラビア(2983億バレルvs2670億バレル)を追い抜いた、採掘技術と精油技術(重質油、超重質油)の進歩により実現した(p93)

・アメリカでは原油の全生産量のうち、すでにシェールオイルが在来型油田をしのいで60%を占めるまでになっている(p97)

・シェール業界の大部分は、それまで実績のなかったベンチャーや中小企業で、既存の石油業界から見れば新参者(p100)
・2010年にエクソンモービルが410億ドルでシェールガス大手のXTOエナジーを買収した後、天然ガス価格が急落して、巨額の損失を蒙った例もある(p124)

・スタンダード石油は、1911年にアメリカ最高裁が分割を命じて、34社に分割された(p126)

・これからのエネルギー価格の長期的な低迷によって、先進国はインフレは過去の遺物となる。日本、北米、欧州の先進国では、10年以内にインフレ率ゼロが

・アメリカの狙いは、TPPと、もうひとつの広域経済協定である、TTIP(環大西洋貿易投資パートナーシップ)と合体させて、世界のGDPの半分以上を占める巨大な経済圏をつくり、知的財産権などの制度づくりでアメリカが主導権を握ること(p180)

・中国でシェールガス産出ができない理由として、1)技術蓄積がない、2)ガスが存在する地層の深さがかなり深い、そして水平堀りができない(p190)

・17世紀の欧州では、キリスト教の信者たちが、カトリックとプロテスタントに分裂して戦争していた、三十年戦争。実際には、スペインの支配を逃れようとするオランダなど、民族独立の戦いという側面がある。一方では、ハプスブルク家とそれを阻止する、フランス諸国との国家間の戦争というい側面もあった(p252)