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summary

誰も書かない中国進出企業の非情なる現実 (祥伝社新書)

誰も書かない中国進出企業の非情なる現実 (祥伝社新書)の写真

・小泉首相が靖国神社参拝をした後に、日中で手打ちが行われたが、その主役は政治家ではなく、当時の経団連会長だった奥田氏(トヨタ会長)であった、胡錦濤主席と温家宝首相と会談した、ここでそれ以降の首相の参拝は控える、その代り反日運動を抑えるというもの、これはマスコミでは報じられていない(p15)

・2006年と2012年は日本の対中投資にブレーキがかかった、大きな違いは、1)2006年は中国は10%以上の成長をしていた、2)中国からの撤退企業に、中小企業、それも製造メーカが多い、その最大の理由は人件費の高騰である(p18)

・最近の反日デモでは、当初から大々的な投資をして、中国各地に多くの店舗をもっている大手企業が標的にされていることで、中国リスクに気づかされた(p19)

・2008年に労働契約法が改正され、労働者の勤続年数が10年を超えたら、企業側に終身雇用が求められた、退職金の支払いも義務付けされた(p22)

・会計上の操作の一例として、中国の現地に子会社がある多くの企業では、現地でかかる人件費を子会社に計上していない、本社が人件費を負担している、80%以上の企業が駐在員の給与を負担している(p30)

・北京市サイドとの折衝は、全日空案件では伊藤忠がすべてやっていたので、全日空は知らない(p40)

・日中間に太いパイプがあった、河野洋平氏や加藤紘一氏、堤清二氏も政治家をやめたり、事業が失敗している(p47)

・王子製紙は工場はつくったものの、汚水を黄海へ排水するパイプラインの工事ができなくて工場の操業ができない(p51)

・ヤオハンは、上海市第一百貨商店とパートナーになったが、彼らが提供したのは、資本金というよりは土地のみで、建設資金は殆どヤオハンが負担、最終的には、パートナーが3分の1の値段で買いたたいて最新鋭のものに更新した(p64)

・ドイツの家電量販店(メディア・マルクト)は全面撤退、米国のベストバイも閉鎖、ヤマダ電機も同様、英国スーパー(TESCO)も閉鎖を続けている(p65)

・中国進出の日本自動車メーカは、勝ち組が、トヨタ・日産・ホンダ、負け組が、三菱・マツダとなる(p94)

・2009年に中国が米国を抜いて世界最大の自動車市場になったが、これはあくまでも新車のマーケットの数、新車プラス中古市場をあわせたものでない、新車購入→中古車売却→新車への買換えというサイクルになっていない、これをメディアは報道しない(p98)

・2015年には、世界第2位の米国の販売数と同じくらいの在庫が発生する(p99)

・中国全土に生産拠点を置いている大手の自動車会社はない、大きな都市に本社を置く中国の大手国有企業と提携した企業が、そこで共同の生産と販売を行っている(p104)

・中国には統一したマーケットがなく、いまでも個々の地方経済圏として成り立っている(地方主義)つまり、上海GMは、大連や天津で製品を売ろうとすると地元政府の役人が妨害する(p105)

・中国に進出していない自動車メーカとして、富士重工(ホンダ、トヨタ、日産、三菱、マツダ、ダイハツ)があり、結果的に株価が上がった(p110)

・中国で豊かになった富裕層は、中国製品を買わないし信頼しない、ここが中国資本主義の抱える大きな矛盾である(p123)

・戦前に中国市場でプレゼンスがあったのは三井物産、しかし今は伊藤忠の半分(p130)

・一人当たりのGDPで見れば、今の中国の水準は昭和40年代に匹敵し、今の10分の1程度、今後の人口減少を考えると経済成長は難しい、また格差が広がり国民の不満も高まっていて、インフレがくると爆発するだろう(p157)

・中国国内の現場の声として、取引企業の資金繰りの苦しさ、言われているほど売れていない、製品の過剰在庫がある(p158)