・2%のインフレとは、GEP比で4%(毎年45兆円)のインフレ税を、毎年国民の預金(マネーストックM3:1294 兆円、2017.3)に対して課すのと同じ。これは消費税では23%分に相当する。現在の8%と合わせると31%(p3)
・中国の政府負債が5.0兆ドル(550兆円)と少ないのは、国有である土地の民間への払い下げが、省の税収になるから。不動産バブルが税収の増加になるのが中国の特殊な点(p5)
・自国の国債がおもな担保の、FRB、ECB、日銀とは異なり、人民銀行は外貨準備(ドル60%、ユーロ30%)を担保に元を発行している。元は、外貨との交換が自由なハードカーレンシーと認められていないから(p6)
・中国が金準備制の新元を発行するまで、中国の金集めにより金価格は高騰することが想定される。(p8)
・国内だけでなく世界市場での、円の売買シェアは、世界の通貨の22%(1.4兆ドル:154兆円)である。元は円の6分の1でシェアは4%(p25、26)
・中国、日本、ドイツからのドルの買い増しがないと、ドルは暴落し、海外からのマネーの流入が必要な米国経済は、かつての基軸通貨国だった英国のようになる。トランプはこの点が分かっていなかった(p38)
・基軸通貨は、米国以外の国では輸入に備える外貨準備として政府が貯めておかねばならない、なのでドルは貿易が均衡するレートにまで下がらない、年間の世界貿易(28.5兆ドル=3135兆円)の5か月分ある。このため、米国の貿易と経常収支赤字はドルが基軸通貨である続く(p52、54、57)
・原油の決済通貨がドルであることも、ドル基軸が維持される有力な条件である。産油国が合同して決済通貨をSDRにすれば、世界外貨準備はSDRとなり、ドル基軸体制は終わる。米国が中東紛争に関与し続ける理由はドル決済を守るため(p61)
・歴史的なドル切り下げは4回、1)1971年、金ドル交換停止:1978年までに50%、2)1985年のプラザ合意:1988年までに50%、3)1990年から利下げ5%、1995年までに50%、4)2008年からは、4兆ドルの量的緩和:2011年までに43%(p71)
・戦後のデフォルト国は35カ国、アルゼンチン(1982,89,01)、インドネシア(98,00,02)、ギリシア(2010から恒常的)、ロシア(91,98)など(p73)
・1931年には英国の金保有が6分の1に減っていたために、金本位が維持できず、基軸通貨のポンドは約10年で、米ドルに移行した。ドル切り下げが必要な時期は、対外負債の増加から想定される2022年を待たず、2020-2019年に早まる可能性が生じた(p77)
・中国からの輸出の50%は、日本・米国・ドイツ・台湾・香港の外資企業が占めている、2003年までは日本が一位(p88)
・1871年(明治4年)に、新貨条例で、1両=1円とした。3年後には国民の実質所得は半分になった。1882年に日本銀行設立、新円は金本位にして、過去の政府紙幣を50%に切り下げたため、維新インフレ1円は、現在ではおよそ1万円の感覚。(p95)
・戦後国債の購買力で見た1円の価値は、100分の1になっている。戦後国債は、100分の1への切り下げで踏み倒された。戦前の1ドルは2円、戦後は名目で180分の1に下がっている。(p95)
・人民元の対ドルレートを見ると、1元=0.67ドル(151円)@1980、0.21ドル(30円)@1990、0.11ドル(12円)@1994、0.15ドル(16円)@2016である(p98)
・1885年から、1円を銀15グラムとする銀本位制の円を発行した、1897年には金本位制とし、金0.75グラムを1円とした。明治中期の1ドル=1円であった(p103)
・1994年の元切り下げの通貨戦略(マネーサプライ総量を減らす)は、自由化後の中国はロシア(過剰発行を引き継いだ)よりもずっと高い経済成長ができた。政治経済の体制変更のときは、世界の購買力平価に近づくための、通貨切り下げが必要。1980年の1元=150円のレートは、対外的な物価と賃金が10倍高かったこととなる(p104)
・2008年以降の中国のGDPは、省をまたぐ固定資本投資の二重計上から、3%のかさ上げがあるだろう(p107)
・2022年ころから、トラック・タクシーは自動運転されるAI車になる。農業もAI農業となるだろう(p108)
・中国の経済発展の要因は、1)低い人民元レート、2)海外資本と技術導入、3)工場に世界最大の人口ボーナス提供、4)借入金による、設備投資・インフラ投資・住宅建設(p111)
・円がハードカーレンシーとして海外から認められたのは、外貨交換を制限していた外為法が廃止され、資本自由化となった1980年代から(p118)
・金生産で南アフリカが1位だったのは70年代まで、2014年では一位は中国で450トン、二位はオーストラリアで273トン、米国は4位210トンで、南アは6位151トンである。中国は金の海外輸出を禁じてているので、ほぼ全部を政府が買い上げている。ゴールドバー、装飾用と合わせると、1年に1000トン平均で増えている、2010年以降7年で7000トン以上買っているのは、近い将来の金準備性への備えだろう。2020年には1.3万トンに達する(p151、152、327)
・1994年からの、人民元のドル準備制は、2020-2022年頃に金準備制に変わるだろう、金価格は5倍にもあがっているだろう(p153、159)
・銀行間の契約高が544兆ドル(6京円)のデリバティブ証券は、決済日までは損益が確定しないので、バランスシートに載せなくてもいい簿外資産または簿外債務である、このため好況の中の突然の巨大損失として人を驚かせる。世界のGDP合計:8000兆円の6.6倍(p170、202)
・日本において1998年の金融危機のとき、金融庁が言った不良債権30兆円は、実態の7分の1であった。日本総研では、中国の不良債権は公表の10倍の12.5兆元(200兆円)=融資額の8.1%としている(p184、253)
・土地が私有の国では土地取引は株の売買と同じ資産取引(付加価値額でない)なので、GDPの構成要素ではない。しかし中国では土地は国有なので、1800万社の企業が使用権を買うと、それがGDPに算入される(p147)
・過去の習慣から、中央銀行は紙幣を発行する、と言っているが実際は、当座預金の中の預金通貨の増加である。銀行が中央銀行にもつ当座預金の口座に、全銀手順で、電子信号となった金額数字が書きこまれること(p197)
・ドイツ銀行の潜在的な問題は、75兆ドル(8250兆円)という世界のGDP総額に匹敵する、銀行間デリバティブ契約の大きさである(p321)
・中国の不動産価格が下がり始めるのは、2019年、金融危機は2021年から、50%程度下がる、世帯が買える価格になるため(p340、342)
・金準備で新たに発行する、新人民元と、旧人民元との交換比率を2:1にすることで、負債は半分になる・預金も半分になる(p349)
・今後、ドル安・円安に続く財政破綻で資産を減らさないようにするには、個人的にも金を購入しておくべき(p353)