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60歳からの知っておくべき経済学 (扶桑社新書)

60歳からの知っておくべき経済学 (扶桑社新書)の写真

・ここで大切なのは「川を上り、海を渡る」こと、「川を上る」は、歴史を遡って過去の経緯を調べる、「海を渡る」は、海外の事例を調べることを指す。これが何事においても真実を知り、騙されないようにするための方法である(p9)

・日本の高度経済成長を支えたのは、1ドル360円という為替要因、つまり円安にある。このように考えると昨今の「円安では日本経済が悪循環に陥る:といった論調は誤解だとわかる。どんな国でも輸出依存度などに関わらず、自国通貨安はGDPwo押し上げる、それが世界の経済学の常識である(p13)

・日本の失われた20年は、バブルの状況を正しく分析せず、市場に出回るお金の供給量を抑制する金融引き締め政策を打った結果、長期のデフレーション(物価の下落)に喘いでしまった。本当の原因は、法の不備をついた不動産屋株式の売買、運用だったのに、そこを間違えて利上げし資産価格を抑えるだけでなく、一般的な商品価格まで抑え込んでしまった。特にシニア層は、思い込みを捨てるる努力が何よりも大事だ、それにはデータを検証し、分析する能力を備えることが求められる(p13)

・最近のインフレは海外からのコストプッシュ、特にエネルギーや食料品の原材料費の高騰が影響している、コストプッシュのインフレに関しては、何も対策を講じないままだと消費者は物価上昇に悩まされる。生産者もコストが高騰して、いい製品を西欧することが難しくなり、製造しても高すぎて売れなくなるという悪いサイクルになる。(p40)

・円建て資産のほとんどは国債である、具体的には米国債を売却して日本国債を購入することが、ドルを売却して円を購入する行為につながる(p55)

・円安のメリットを最も享受しているのは日本政府である、国が海外に保有している「対外純資産」(=資産から負債を引いたもの)は、1990年末には44兆円だったが、円安の影響もあり、2021年末には411兆円まで増えた(p59)

・リーマンショック以降の世界各国の経済政策を見ても明らかで、正しい金融政策(金利、お金の量の調整)を選考させ、その後に補助的な財政政策(税金=歳入、公共投資=歳出)をした国が、景気回復のきっかけを掴んだ(p69)

・政府と日銀は親会社と子会社の関係性である、各々には独立性がある、経済政策の段取りは政府が行い、その方針に沿って日銀は通貨発行などの実務を行う。このように政府と中央銀行を一体として統合政府と見る視点が重要である。日銀が発行したお金の量と、購入した国債の量は、ほぼ同じになる(p79)

・日本政府のバランスシートは、マスコミ発表では、702兆円の債務超過となるが、真実(日銀を含めた連結の統合政府)は、2021年度で、資産が資産が1613兆円、負債が1546兆円で資産超過、これに隠された調整権(500兆円)もある(p82)

・公的年金のバランスシートは、給付(負債)が2400兆円に対して、保険料1670、積立金210、国庫負担が520腸炎となっている。積立方式は1割、賦課方式が9割である。1961年に国民皆年金が始まったが、その時点ですでに仕事をリタイアして年金を積み立てられていない高齢者がいたので、結果的に現役世代の保険料を老齢世代の給付に当てる賦課方式を採用せざるを得なかった。(p153)

・癌は1995年を境に、死亡率が男女ともに減少している。2015年で、10万人辺り220→160人(男)、100→80(女)で女性の場合は、1955年から一貫して減少している(p218)