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2040年の日本 (幻冬舎新書)

2040年の日本  (幻冬舎新書)の写真

・成長率が1%と0.5%の差は大きい、40年後には2割以上の差が生じる。1%成長を前提として収支計画を立て、実際には0.5%しか成長できなければ、一人当たりの負担は2割増となる。あるいは、一人当たりの給付を2割減らさなければならない。成長無くして分配なし、である(p27)

・この数年間、我々はコロナとインフレという問題に振り回されて長期的な課題を忘れている、特に重要なのは、世界で最も深刻な高齢化に直面する日本においてである(p30)デジタル化とか、データ経済への移行と呼ばれる変化に対応できるように、経済構造を変革していくことだ。それがうまくいけば1%成長も期待できる(p46)

・出生率が低下しても2060年の高齢者数は影響を受けない、現役世代人口(15−64)も同様の理由によって2030年までを見る限りは殆ど変わらない。しかし2060年には5割にまで減って高齢者人口とほぼ同数となる(p64)2040年になって100万人程度減る。今回の調査で分かった出生率の低下は、2040年までの高齢者数や労働者数には殆ど影響を与えない。0−14歳の人口が2040年で2割減るので、教育関係には大きな影響(私立大学の定員割れなど)を及ぼす(p61)

・今後は中国への輸出は消費財の輸出が増える可能性がある、中国の所得水準が上昇するから、中国の高額所得者の総数は、日本の人口よりずっと多くなる。だから日本の生産者としては、中国の高所得者向けの製品を作ることにビジネスチャンスを見出す可能性がある(p80)日本の将来のGDP(米国や中国比較)を考えると、日本は「大きさ」に変わる何かを見出さない限り世界経済の中では生き延びられないと(p91)

・ビックマックの場合には国際的な転売が起こらないので、国際的な一物一価が成立せず、賃金の安い国でビックマック価格が安くなる傾向がある。現実の為替レートと国際的な一物一価を成立させる為替レートとの比較である、それに対してiphone のように国際的転売が可能な場合には、日本の賃金が安くても価格が値上がりしてしまうのである。国際的に移動できるモノやサービスについては状況が大きく変わってきている、つまり賃金は安いが物価は高い日本になりつつある(p97)

・2040年は就職氷河期時代(1970-1982年頃生まれ)と呼ばれた世代が退職を迎える頃であり、2022年で40−52歳であり、2040年には58−70歳になる。団塊ジュニア生代とは、1971−1974年生まれであり、就職氷河期に含まれる(p108)年金支給年齢が70歳に引き上げられればそれまでの生活は年金に頼ることができない、これによって影響を受けるのは2025年において65歳となる人々以降である、つまり、1960年以降に生まれた人々である(p112)

・遺伝子組み換えとは、別の生物から取り出した遺伝子を導入することで細胞に新たな形質を付け加える技術であったが、それに対して「ゲノム編集」とは、遺伝子を切ったり繋げたりする、狙った性質の遺伝子だけを編集できるので、優れた特徴を持つ品質に新たな性質をピンポイントで追加できるようになった、細胞が元々持っている性質を細胞内部で変化させる(p143)

・NFT(非代替性トークン)は、デジタル創作物(画像、写真、記事、ツイート、ゲーム内アイテム、アバター、キャラクター、音楽など)について正当な所有者であることを証明する手段として機能する。ブロックチェーンを用いてビットコインなどの仮想通貨が取引されてきたが、それと同じようにデジタル創作物を取引する(p181)

・AIは単純労働を自動化するが、DAO(分散型自立組織)は管理職の業務を自動化できる、ルーチン的な仕事は基本的には自動化が可能である、企業の管理職が行っている仕事の大部分はDAOによってとって変わられる可能性がある(p189)

・自動運転において社会的な影響が大きいのは、1)ドライバーの失業、2)経済活動の空間的パターンが変わる、人々の移動の仕方が変化すれば、経済活動や住居の分布も変わり、地価にも影響を与えるだろう(p197)乗用車は、運転手のいない自動運転が登場し、普及するだろう(p204)

・日本において自家用車の平均稼働率は4.2%と言われている、自家用車が全てロボタクシーになれば自動車生産台数は現在の25分の1で済むことになる(p206)

・自動運転車で重要なのは、ハードウェアではなくソフトウェアなので自動車産業の主役はメーカではなくなり、AIによる自動運転に関するものにシフトするだろう、携帯電話では2000年代に同様の変化が起きた、ハードウェアを作る携帯端末メーカからOSを提供するソフトウェア企業へ主役が移り、アップルとグーグルがリードする企業となった。自動車ではGoogleの子会社である、ウェイモがリードしている。自動車を保有しなくなるので、修理工場、駐車場も影響を受ける(p209)

2023年2月9日読了