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終末格差 健康寿命と資産運用の残酷な事実 (角川新書)

終末格差 健康寿命と資産運用の残酷な事実 (角川新書)の写真

・トルストイの有名な言葉にある(幸せな家庭は同じように幸せだが、不幸な家庭はそれぞれに不幸だ)ように、終末についても同じことが言える「幸せな終末は同じように幸せだが、不幸な終末は、それぞれに不幸だ」幸福な週末とは、1)終末に至るまで健康である、2)経済的に困窮していない、3)家族の仲がいい(p24)

・厚生年金の支給開始年齢の引き上げは、2024年の財政検証でも全く議論されていない、しかし2040年代を考えると、あり得ないことではないというより、大いにあり得る。その理由は、実質賃金についてあまりに甘い見通しの上に構築されているから(p35)

・二人以上の世帯のうち世帯主が65歳以上の世帯(2人以上世帯の42%)について、2022年では貯蓄額の平均は2414万円、違和感を感じるのは金融資産の分布は「パレート分布」(正規分布でない)だからである。中央値は1677万円で、これが多くのひとが持っている感覚だろう(p48)

・ファイナンス理論の本を何冊も書いてきたが、そこで強調した最も重要なメッセージは「確実に儲かる有利な投資など存在しない」である、機体収益率が高い資産は、必ずリスクも高い(p71)新NISAなどで一番得をしているのは、手数料を稼ぐ金融機関である、人々がある方向に一斉に走り出した時、ほとんどは犠牲者になる、その人たちをうまく利用した人が、つまりゴールドラッシュで「採掘者を掘った人=ズボンを作ったリーバイス、駅馬車を運行したウェルズ・ファーゴ)が成功者になる(p73)

・最も確実で収益が高い投資とは「自分自身に投資すること」時間や努力を投資先を探すのではなく、自分自身の価値を高めるために使うべき(p77)

・団塊ジュニア世代とは、2024年において「50−53歳」であり、就職氷河期とは、1993年から2004年(または2005年)頃である(p90)

・1971年に制定された「中高年齢者等の雇用の促進に関する特別措置法」は、その後に幾つかの改正を経て、2012年改正(13年施行)で、65歳までの雇用を義務付けた、3つの選択肢の中で最も多いのは、65歳までの継続雇用制度の導入(他には、定年引き上げ、定年制廃止)である(p96)改正高年齢者雇用安定ほうが2020年に成立(21年4月施行)により、70歳までの就業機会の確保が努力義務となった(p98)

・基礎年金と報酬比例年金の年金額を毎年少しずつ減らす仕組み(マクロ経済スライド)は2004年の公的年金制度改革で導入され、2023年に完了する予定であったが、これまでに5回しか発動なかったので、将来も続けないと年金財政が均衡しないことになった(p117)本来なら2004-2020までで14.4%削減の予定が、2.7%しか削減されていない(p154)

・国民年金保険料の納付期間を延長する案については、検証結果が改善されたこと、24年秋の総選挙後の政治情勢の変化もあり、25年の国会で関連法の改正案を提出する予定であったが、作業は遅れている(p125)

・在職老齢年金は明らかに不合理な制度である、長く働く高齢者に対するペナルティとなっている。対象とするのは給与所得者のみで、資産取得は対象外である。日本にのみあるのは、元々は在職中には年金を支給しない原則であった、これを1965年に65歳以上にも支給される特別な年金として導入された、つまり、この制度は「本来は受給できないはずの人に、特例として支給する制度」と考えられている(p142)

・支給開始年齢の70歳への引き上げが、厚生年金・報酬比例分の開始が65引き上げが完了した2025年から行われるとする(仮定)と、2年で1年ずつ引き上げ10年かけて行うとする。1960年生まれの人は、2025年に65歳となり年金を受けられるので、1960年以前に生まれた人は影響を受けない。2035年で70歳となる人は、1965年に生まれた人、70歳支給開始になるのが2035年であるならが、1965年に生まれた人は、70歳にならないと年金が受給できない。このように70歳支給開始の影響をフルに受けるのは、1965年以降に生まれた人である(p173)

・2022年9月で、65歳以上の高齢者人口は「3627万人」要介護・要支援の認定者数は、697万人(p191)介護施設などの定員の合計は217万人なので、これらの差である480万人は、自宅に住み続けて介護保険サービスを受けている(p182)

・誰でも比較優位を持っている(例:A氏は有能な弁護士であり、かつタイプも速く打てる。この場合、タイプを打つのが自分よりも遅くてもタイピストを雇うべきである、それによりできた時間で弁護士の仕事をした方が有利になる、この弁護士はタイプ打ちでは、絶対優位性を持っているが、比較優位をもっていない)すべての人が自分の比較優位に特化(=他の人よりも効率的にできることに特化する)し、分業を進めることが望ましい(p259)