いま私たちが使用している携帯電話は4G規格ですが、現在は次のバージョンである5Gの開発が進んでいす様です。社会人になって数年経過したときに、それまでは社長決裁で買っていた携帯が、あれよあれよという間に、一人一台配布されるようになり、個人で持った携帯電話(スマホ)も、10台以上になるのでしょうか。
始めは電話だけでしたが、それがメッセージを送れるようになり、静止画、動画も送れるようになり、スマホになってからは、まさに携帯コンピュータになった感じで、生活スタイルが一変したことを感じます。多くのことを覚える必要がなくなりました、道に迷わなくなりました、人との待ち合わせに困らなくなりました、とても便利になりました。
5Gになると革命になると、この本では書かれています。この30年間を振り返ってみると、それだけでも私にとっては革命のようでしたが、更に進化するようですね。5G化することで、良い面だけでなく心配しなければならない点もあるようですが、上手に技術の進展に付き合っていきたいものですね。
以下は気になったポイントです。
・ゼロクライアントのスマホ、データセンター制御型の自動運転、遠隔医療も、その前提として「リアルタイム」が求められる。そのリアルタイムとは、100m秒以下を指す。超低遅延での大容量データ通信が可能になる5Gは、社会の仕組みそのものを変えてしまおうとしている(p17)
・工場のスマート化のラストワンマイルは、工場内の完全無線化である。Wifiではなく、大容量通信・同時多接続・超低遅延という5Gの特性が生きてくる、これは個人ユーザーではなく、製造業や自動車産業が求めているもの(p27、35)
・10ギガビットの大容量通信ができなかったのは、スマホなどに利用されている、2.4Gヘルツ帯の周波数帯は混んでいて、10ギガビット分の情報を埋め込み切れなかった(p40)
・陸海軍は、陸の基地局・衛星地上局、海の海底ケーブル、空の通信衛星に大別される(p60)
・電話技術が確立された1870年の翌年に、長崎ー上海、長崎ーウラジオストク間に海底ケーブルが敷かれ、日本も通信の世界で海外とつながり始めた。電話サービスはその10年後(p61)
・中国共産党はサラリーマン社会ではないので、引き継ぎ・契約書の存在という概念は全く通用しない世界である(p71)
・ファーウェイは米国政府が開発した通信機器用のバックドア技術を転用しているので、「バックドアを利用した通信スパイを禁止する」とは言えない。(p80)
・中国では通信スパイによってすべての会話が盗聴、記録されていると考えられるかもしれないが、物理的に、メモリ・電力消費量的に難しい。(p85)
・スティーブジョブズが復帰したアップルの成長を支えたのは、ファーウェイのEMS工場であるホンハイである(p94)
・どんなにコンピュータセキュリティを高めても、5G通信のインフラ自体にバックドアが仕込まれていれば無防備に等しい(p101)
・中国共産党は、ホンハイを通じてシャープというディスプレイ企業を買収しただけでなく、日本の8Kカメラ・ディスプレイ技術を移転している。2018年11月、数兆円かけて大型ディスプレイ工場を中国に建設するとした、これが稼働始めたら日本、韓国のディスプレイメーカは倒産確実と言われている(p104)
・かつて石油をめぐる争いが、いまでは、「個人情報」「自動車利権」の争いにとってかわられた。タカタは倒産し中国に持っていかれた、VWとアウディのCEOは起訴されている(p141)
・太陽光パネルは、パネルが生み出せる電力の数年分の電力を消費しないと生産できない代物、太陽光のエネルギー費用の国民負担額は年間2.4兆円、発電所におけるエネルギー転換損失、電力送電ロスを考えるとガソリン車のほうがエコである(p145)
・リチウムイオン電池に用いられている電解液は可燃性なので、過充電で燃えたり爆発したりする、EV車がショートして発火すると、水につかっているのに燃える(p147)
・EV車は車体が大きく破損すると、漏電を起こして感電する危険があるので、ドライバーや乗客を救出してはいけないという表示がある(p148)
・EV車はエコとなると中国にはメリットだらけ、1)EV車はガソリン車よりコピーしやすい、2)中国製原子力発電所が売れる、3)EV車を5Gで繋いで車両監視が可能(p149)
・トヨタが2025年までの全電気化を掲げているが、それは電解液を使うのではなく、電解液を固定化した全固体電池である、トヨタがパナソニックと合弁で会社を始めたのは優れた戦略(p149)
・トヨタがソフトバンクと組もうとしているのは、中国とつながりの深い通信事業者と組んでMAAS時代に乗り遅れないため、これはかつて携帯電話業界で起きた。携帯電話メーカが主役の座を下ろされて、スマホ部品メーカに成り下がった過去が自動車産業でも繰り返されることをトヨタは予見している(p150)
・自動車メーカにとって、自動運転車を手配する配車システム時代の最大顧客は「配車プラットフォーム企業」である、そうするとGAFAの台頭によってコンピュータメーカがプラットフォーム企業に隷属するようになったのと同じ現象が現れる。年間に大量ロットの購入をしてもらう条件の下、すべての部品を最安値でコスト算出されて利益はわずかとなる。これがハードウェアメーカが凋落し、中国企業に買収された背景にある(p153)
・今後は、経済、ビジネスの世界も二分される、今までのように米国と中国に二股をかける取引は難しくなる。少なくとも、通信関連での共同研究や開発は自粛を求められる。現在、米国で利用を禁止されているのは、ファーウェイ、ハイクビジョン、ダーファ、ハイテラだが対象が拡大される余地はある(p164)
・中国は米国に課せられた高関税のために製造工場として外資系企業を招く力を失った、韓国も同様。これにより外資系企業は、法人税が高く、低賃金でもない日本での工場建設に向かっている(p177)