・分割解体後のスタンダード石油のうち、最大のニュージャージ、これに次ぐ、ニューヨーク2社がエクソンモービルの前身である。ピーク時にはアメリカ市場の90%を支配していた(まえがきp2、p35)
・バルディーズ号事故後には、尊敬される企業として第6位であったが、110位に落ちた(p33)
・強力な選抜システムでは、勝者は素早く昇進することが期待できたが、同時に素早く業務を覚え、2,3年で異動することが求められた。競争とゼロサムの結果しか残らないので、同僚に対する不信感が生まれた(p39)
・上級幹部は、勤続4~7年のあたりで、エクソンに骨をうずめるか去るかに分かれることに気付いた。結果として単なるOIMSの支持者だけでなく、熱心な信奉者たちが上層部を占め、牽引する会社となった(p39)
・エクソンは1990年代の終わりには、多くの国営石油会社と比較すると、14位以下の規模に過ぎなかった。(p54)
・1998年6月にAPIの主催の会合にて、レイモンドは、日本におけるエクソンとモービルの製油所を統合するという小規模な案を持ち出した(p61)
・レイモンドの貢献は、新規事業の廃止を助言したこと。太陽光投資を清算して、政府の補助金に頼るような事業はエクソンの事業でないとした(p80)
・石油は藻や動植物性のプランクトンからできているので化石燃料と言われる。植物の残留物は徐々に地下の熱と圧力によりイオン化して石油に変化する(p124)
・2000年以後重要さを増したアフリカにおける石油開発での分け前を得たければ、モービルの遺産であるプロジェクト(アフリカ等)に依存せざるを得なかった(p138)
・オランダ病とは、大規模な天然ガス発見後のオランダ経済におきた経済の歪みをいう。資源を得た場合の国家は、資本と才能は本来生産的で自足的な経済部門(農業など)から離れてしまうようなこと(p163)
・モービルとの合併後に、レイモンドは2万人を削減、投資家に約束した30億ドルを大きく上回る80億ドルのコスト削減をした。工場要員を除いた統合会社を、合併前のエクソンと同程度以下のサイズにしたいとした(p215)
・最も手ごわい競合相手であるシェルは、イギリスとオランダに分裂した企業統治、リーダシップ引継ぎに混乱の起きやすい60歳定年、分厚い官僚機構であった。エクソンはシェルをパートナーとして選んでいた(p221)
・2003年時点でアメリカ経済は毎日1200万バレルの石油を輸入する必要があったが、その供給は世界中の石油会社が生産する石油の購入で賄えた(p227)
・1980年、アメリカエネルギー情報局は石油の確認埋蔵量は世界で28年分とした、20年後には37年あると予測している(p241)
・アメリカが1日に消費する石油2000万バレルのうち4分の3は、輸送量燃料で残りは産業用途。発電は、石炭・天然ガス・水力、原子量(p307)
・エクソンは2030年までにバッテリー技術、太陽パネルのブレークスルーは起きないとしていた。予測不可能なブラックスワン(炭素課税、炭化水素燃料使用の制限など)を除いて(p309)
・ガソリン小売はアメリカ人にとって近い存在であるが、どの大手会社にとっても悪名高き低収益部門、エクソンモービルの目標がより良い社会的評価を得るのであれば、小売りビジネスから全面撤退して、デュポンのように目立たない姿勢を保ち高収益をあげる企業になる選択肢もあるとレイモンドはのべた(p315)
・漏えい装置は警報を鳴らした、警報を正しく診断できなかったのは人間であり、当社には重大な不注意はない、というのがエクソンモービルの主張(p387)
・石油埋蔵量の議論で変化したのは、実際地下に眠っている石油の量ではなく、石油の位置を特定し、経済的に組み上げる技術力の力(p421)
・エクソンモービルは、太陽光も風力も本格的な脅威とみなしていなかった、それらは電力供給システムであり、石油産業の心臓部である輸送燃料に影響を与えなかったから(p441)
・エクソンモービルにとって破綻的なシナリオは、電気自動車の急激な普及である。ハイブリッドの増加による石油消費量の減少は、新興国での消費増加と相殺される(p447)
・1997年北京において、レイモンドは地球温暖化自体が起きていないことを示す証拠について論じた。それ以後のリーダー達は、京都議定書、排出権取引などの公共政策を批判してきた。それに対して2009年に政府は炭素税導入の検討を示唆した(p531)
・オバマは、ハリウッドとウォール街に支援を依頼したが、ヒラリーのようにフォーチュン500社との幅広い繋がりはなかった(p545)
・大手国際石油会社は、XTOのような新興のガス会社を追いかけていた。メジャーはXTOが乗った国内ガスブームに乗り遅れていたから(p571)
・掘削会社は、企業秘密として岩石の粉砕に使用する化学物質の組成を公表しなかったので、地域住民はその液体が健康に害があるか否かを判断できなかった(p578)
・エクソンモービルにはシェブロンの倍の収益性をもつ巨大な化学部門を持っていたため、シェブロンより利益を上回ることができた(p588)