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summary

使える地政学 日本の大問題を読み解く (新書565)

使える地政学 日本の大問題を読み解く (新書565)の写真

・アゼルバイジャンと、アルメニアが対立する原因は、アゼルバイジャン共和国の中にある自治州(ナゴルノ・カラバフ)をめぐるもの。当地の人口の7割はアルメニア人であるが、アルメニアの飛び地ではないので管轄権はない(p19)

・国家の振舞は、地理的諸条件に制約され、イデオロギーに先行する。つまり、地理的諸条件にもどづいて導かれた選択肢の中から、国家は最も利益にかなう行動を選ぶ(p29)

・地政学の思考に基づいて民族の物語を引きはがせば、紛争の構図が見えてくる。民族問題は、たいていの場合、民族浄化か暴力によって解決される(p39)

・ムハンマドの死後四代のカリフに正統性を認めたのが、スンナ派、第四代のカリフのアリーの子孫に正統性を認めたのが、シーア派。ISは、イスラム国を名乗った同じ日に、カリフを名乗っている。これは全世界のイスラム教徒にISに対する忠誠を求めている(p49)

・ISが発生した原因は、第一次世界大戦の、サイクス・ピコ協定である。イギリス、フランス、ロシアの三か国が、オスマン帝国の領土分割を取り決めた秘密協定。ソ連が崩壊した時点で、賞味期限切れとなった(p51)

・シリアやイラクは、3つの小国家に分裂するだろう、どの小国家も覇権的な力を持つことができず、分裂したグループ間同士の武力紛争は続くことになる(p68)

・大企業がタックスヘブンを利用して税金を払わなくなると、そのツケは、国民の中間層が払う事になる。税金は源泉されるので、租税回避しようがない。(p95)

・沖縄の最初の切り捨てとは、1945年3月26日に始まる沖縄戦、12万人の沖縄県出身者の命が失われた、二回目の切り捨てが、1945年7月、日本の領土から沖縄放棄の方針が示された、1947年9月、昭和天皇が宮内庁を通じて、米軍による軍事継続を希望したこと(p128)

・3回の強制として、1)1872年の琉球処分、1879年沖縄県設置、2)沖縄戦における民間人の集団自決、3)戦後、米軍統治下で行われた、民間人が所有する土地の接収、がある(p131)

・1954年、日本本土に駐留していた、キャンプ富士・キャンプ岐阜の米海兵隊が沖縄へ移転した。こうして在日米軍専用施設の74%が沖縄に集中した(p132)

・在沖縄米軍の兵力のうち、最大が海兵隊(1.5万人)、空軍は6千人程度、海軍3千人、陸軍1.5千人程度。上陸作戦を行うための揚陸艦は、佐世保に配備されている(p146)

・UKは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4地域で構成されている。それぞれ独自の議会を持っているが、その権限は地域ごとに異なる(p165)

・英国がEUに残っていれば、スコットランドの加盟申請を拒否できるが、離脱すれば阻止する手段がなくなる(p185)

・地政学とは、国家や民族の特質を、地理・空間的条件から説明しようとする学問である(p199)
・複数のシナリオを想定することは、物事を相対的に考えることになるから、自己中心的な思考の罠から逃れられる(p214)