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日本語の謎を解く 最新言語学Q&A (新潮選書)

日本語の謎を解く 最新言語学Q&A (新潮選書)の写真

・日本語は朝鮮語と似ている、文法体系・語順・助詞・動詞の活用による敬語が複雑に発達している・「が」「は」の使い分けがある等(p23)

・現代中国語の標準語を勉強すると、実感として「中国語は英語よりも日本語に近い」と感じられる(p28)

・子音とは、肺から上がってきた空気を、いったん口のどこかで阻害して出す音のこと。母音は息を完全にブロックしないので、連続して発音できる、母音発音の調整は、口の微妙な開き具合や、唇の丸め方(p31)

・イ、エ、オにそれぞれ二種類の発音があったとしたら、奈良時代まで日本語は、八母音であった可能性もある(p35)

・エという音はもともとなくて、「ア」と「イ」が結合して出来上がったから、辞書で「エ」から始まる単語が極端に少ない(p35)

・50音図のカサタナハマの配列は、音を作る位置が口の奥から徐々に前に向かうようになっている、この配列が作られた時(平安時代)には、ハ行の発音はファ、フィ、フ、フェ、フォになっていた、その後は、バビブベボになった(p37)

・単語と単語がくっついて一つの単語になるとき、後ろ側の語頭が濁音になる。しかし漢語は連濁しない、市民ホール、怪鳥(かいちょう)等、しかし例外もある。文庫本、株式会社など、直前に「ん」がくると連濁することもある(p39)

・律詩では、2・4・6・8句目の最後で韻を踏む(脚韻)ルールがある、声調にはおおきくは、平声と仄音(平声でない)があるが、脚韻の時に使う字は平声でなければならない(p42)

・和歌の、五七五七七は、五文字目が長く伸ばされ、七音のところは一拍長く読まれて、実際には、八・八・八・八・八のリズムで読まれる。八拍子にするために、七文字で余裕を持たせた方が良いと考えられる(p45)

・母語である日本語の発音の仕組みを知ったうえで、他の言語の発音がどう違うのかを知ると、外国語学習は必ず成功するはず(p52)

・奈良時代、平安時代、正式な文章はすべて漢字で書かれていた、古事記・日本書記も大部分は漢文(当時の中国語)で書かれていた(p52)

・音読みとは、当時の中国音を日本人が真似をしたもの、多くが中国語由来のもの、訓読みとは、元々存在していた和語を、漢字にあてはめたもの。(p54)

・いろは歌冒頭の、「いろはにほへど・・=色は匂へど」の場合の「匂う」は、花の色が目に見える様を表している(p55)

・「お」という接頭語は、基本的に和語につき、「ご」という接頭語は基本的に漢語につくが、例外もある。お茶、お食事、お時間、これらは漢語といっても暮らしの中に密着しているので、区別がつかなくなっているのだろう(p58)

・焼肉定食が四字熟語でないのは、その間(焼肉と定食)に別の要素を入れ込むことが可能かどうか、入れ込める場合には形態的緊密性が弱いことになる(p61)

・日本は、漢字音の原則から言うと、「ニッポン」と読む方が正しい。平安時代には、「ハヒフヘホ」という音が無かったので。読み方が統一されなかった理由として、漢字本位主義的な傾向があり、どう描くかが重要であり、どう読むかは副次的な問題であった(p64)

・一、四、七を漢語で読むと、「イチ、シ、シチ」となるが音が似ていて聞きわけが難しくなるので、4と7は、和語系に変えている。なので、14日は、「ジュウヨッカ」となり、「日」を「か」と和語で読んでいる(p72)

・ローマの最も古い暦であるロムルス暦(紀元前753)では、春分のある三月が1年のスタート、9番目の月は最初から現在の11月であり、ずれていない(カエサル、アウグストゥスが入れ込んでずれた)。10番目の月である現在の12月に1年が終了し、そこから現在の3月までの間は特に名前はつけておらず、1年間は304日間であった(p74)

・ヌマ暦(紀元前710)では、名前の無いところに、現在の1月(Januarius)と2月(Februarius)を追加した、紀元前153年の改革で、Januariusが一番目の月に変更され、この段階で、月の名称と実際の順番に食い違いが生じた(p74)

・ヌマ暦は月の満ち欠けを基準にした太陰暦で、1年=355日であtった、カエサルが皇帝になった時には3か月も季節がずれていたので、カエサルは紀元前46年を445日間として、1年を365日とするユリウス暦を導入した。ここで7月(5番目の月)をユリウス、8月をアウグストゥスに変えた。偶数月が30日、奇数月が31日であったが、アウグストゥスは自分の名前をつけた8月を31日間に格上げ、9月を1日減らして30日とした(p75)

・平安時代の基本的な単語のうち、滅びるか変化したのは23%である、つまり平安時代のうちよく使われた単語の内、8割は生き残っている。古文の試験では、現代語と同じ言葉が問われることがないので、古文は現代語とっまるで違うという印象を助長している(p89)

・片仮名の「仮名」に対応するのは「真名」=漢字である、文字とはあくまで漢字であって、仮名はあくまでも仮のものと考えられていた(p103)

・片仮名は漢文を読むための補助機能として開発されたもの、外国語を片仮名で書くという習慣は、片仮名が元々漢文という外国語のためのものだったことに由来する(p107)

・イギリスという国名は、ポルトガル語から日本語になった言葉、キリスト教を耶蘇教というのは、現代中国語では「イェスー」と読むので(p109)

・艮という音で読んでいた金属が「銀」、同という音で読んでいた金属が「銅」(p110)

・表音文字である英語でさえ、発音は変わっても綴りは変わっていないし、語源にこだわっている表記も多くある、表記方法が一度決まると、なかなか変えるのは難しい(p119)

・「は」が表しているのは文の主題、つまり「これからこのことについて話しますよ」というテーマであり、この話題は、話し手も聞き手も知っている事でなければならない、それに対して、目の前の出来事と描写するときには「は」ではなく、「が」を使う。(p143)

・誰、いつ、何、等の疑問詞には「は」はつけることはできない、聞いているということは、その部分がわからないということ。従って、それは新情報なので、「が」しか使えない(p146)

・本来的に色を表す言葉は、日本語では、赤い・青い・黒い・白い、の4つだけ。緑は本来は新芽を表す言葉であったが、そこから転じて色も表すようになった。木の色は青色である。黄色、茶色はよく使われたために、「い」が付くようになった(p253)