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さらば、資本主義 (新潮新書)

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・2014年12月の衆議院総選挙にて、そもそも野党が解散するな、というのは奇妙な話である。野党が解散を要求して国民の信を問えとどなり、与党が何かを口実を使って権力にしがみつく、のが普通の構図である(p95)

・90年代半ばから日本はデフレ経済下していくが、その原因として、1)日銀の金融緩和の不徹底、2)改革の遅れ、3)所得格差など、が指摘されてきたが、構造的な原因として、1)人工減少、高齢化社会の到来、2)グローバル化、3)このような状況下において構造改革をしたこと(p105)

・ピケティの主張のポイントは、経済格差を生み出すものが、所得というよりも資本の格差だと言っている。資産をたくさん持っているものは、それを投資して金持ちになり、その格差が拡大しつつある、資本からの収益率(r)が成長率(g)を上回る限りこれは続く、利潤は内部留保にまわされ、企業買収に使われ、金融市場に投資されるので、経済成長には結びつかない(p136、140、180、183)

・成長に基づいて、物的な富の蓄積をよしとする今日の価値観の転換が必要である、今の価値感は、1)物的な富や利便性の追求は無条件で望ましい、2)人間の活動の可能性を無限に広げる、つまり自由の拡大を無条件でよしとする「自由への欲求」、これにとらわれている限り、効率性・平等性のスパイラルから抜け出せない、この2つの欲望が資本主義をけん引してきた(p154、187)

・市場経済理論が科学であるとは、すべてを数字で表現することであった(p162)

・IT革命によってもたらされた情報技術、効率性本位の競争的市場、株価中心の企業経営、資産をすべて金融化してしまう金融中心経済、が瞬時にほしいものを手に入れられる世界を可能にしてしまった。そのため、現代社会を動かすものは、衝動的・短期的・自己中心的、となった(p209)