・韓国、香港、台湾の合計特殊出生率は日本より低いが、日本が深刻なのは、今後に子供をもうける潜在的な人口層である0−14歳や、現役の15−64歳の厚みでは、日本の方が圧倒的に縮小しているからである(p24)
・非婚化の進行については、29歳までに結婚する男性の比率が1990年の34.9%から、2020年には27.1%に縮小、女性も、59.6%から38.6%へ少数者化している。39歳まで延長しても、80.9→65.5、92.5→76,4%に低下している(p32)30年ほど前までは、男性の場合、50歳までに結婚しないことは殆どあり得ない状況であったが、今では25%である(p39)
・人間は利益で行動する、従って、子供の数の選択行動についても、やはりこの考え方で、つまり、教育費を含む子育てコストと親の所得、子供の効用という3者の関係をめぐるモデルで説明されることになる(p55)
・欧州諸国の、外地を開発の対象としてみて様々なインフラ建設に一生懸命の日本や中国とは対照的である。フランスのODAのほとんどはフランス語を教えるために使われている、これは事実上のフランス植民地として支配続けることを目的としているし、彼らがフランスにきて有効な働き手となるためのトレーニングにすぎない(p89)
・そもそも下人は奉公人として家庭を持てなかった人々がいて、貧困になるほど有配偶率が低くなる、この現象は歴史を遡っても見られる(p104)
・1)室町後期までは、荘園経済の停滞、2)室町後期〜江戸前戯、次男以下、隷属農民の排出、小農自立+皆婚化、3)江戸後期、武家・地主・富農の人口増、隷属農民・非農業人口の停滞、4)近代、少子化による農村の人口増、工業発展による都市人口増加(p102)
・夫婦のどちらか一方しか正規労働者になれないという事情、従って家事労働の一切が妻に課せられるという事情は、資本側が異常に強いという特殊な労使関係によって決められている(p122)
・日本のパワーは末端職場の仕事のクオリティであると表現されている、末端労働者にもちゃんとした賃金が支払われ、有り余る能力がつけられることによる見えない生産力がある(p150)
・資本主義は、その始まりは本質的に低賃金で働かせる労働者群を必要としており、経済格差は最初から必要事であったということになる(p152)それぞれの先進国は外国人を安価な労働力としてしか考えていないので、思い切り低賃金とする、すると国内で彼らと競合する底辺労働者層は困る、それにつられて低賃金で働くことになる、人口減→労働力不足→外国人労働者への依存、という負のループになる(p156)
・大卒女性が産む子供の数が19年ぶりに増加したことが明らかになった、有配偶者に限った場合の出生率が1990年以来上昇し続けている(データは2010年まで)(p180)