・三重野日銀総裁のインフレファイター的な金融政策のスタンスは引き継がれていった、平成大不況の原因はまさにこれである。この姿勢を改めるのに20年以上の歳月が必要であった、大蔵省の総量規制に加えて、三重野総裁は利上げをして景気を冷ましてしまった(p19、35、100)
・本シリーズの一貫したテーマは「経済的に困窮した人々はヤケを起こして危険思想に走る」1980年代末から始まるバブルの生成と崩壊、その後の長期停滞に至る流れはこの法則に当てはまる(p27)
・1990年頃のフリーアルバイター(フリーター)を経済的に支えていたのは、有り余るほどの求人であった、賃金は1980-97年までは右肩上がりであった、93年入社と94年入社の間でバブル崩壊の中でのターニングポイントとなった(p31、65)
・イトマン事件の3年後の1993年に引当金の計算式が、高橋洋一氏によって作られた(p57)
・郵政民営化の本当の理由は、あのまま続けたら郵貯は破綻し、多額の国民負担が発生する可能性が高かった(p135)
・変動相場制の国において金融政策のサポートなし(金融緩和をしない)に財政政策を発動すると、円高を通じてその効果は逃げてしまう、マンデル=フレミング効果である。これが2008年-09年にかけて起きたこと(p179、181)
・政府が日銀に売却した国債は、返さなくても良い借金である、金利は国庫納付金として政府に還流、元本も同額の国債を渡すことで永久に借り換えができる、日銀は448兆円の国債を保有(2018.3末)これを資産に加えるとと政府の債務超過は52兆円に激減する(p211)
・非正規社員が増えているのは高齢化という日本全体の問題である、正規社員が200万人増えていることはアベノミクスの成果(p235)
・実質経済成長率と輸入伸び率は相関関係がある、中国の2015年の輸入は14%減少しているので、経済成長率がプラスであったと考えられない(p244)
・国債のマイナス金利が実現しているということは、日本国債が市場から非常に信頼されているから、日本政府が将来返済できないなら、多くの人は国債を売却して国債価格が暴落、金利は上昇する(p250)
・米中の関税の掛け合いをした両国の勝敗を決するのは物価上昇率である、相手国の物価を上昇させた方が勝ちとなる、中国の物価は高くなった(p264)
・日本のコロナ対策戦略の肝は「大きな感染源=クラスターを見逃さない」である、感染源を正確に把握し、その周辺をケア、小さな感染はある程度見逃しを許容する(p284)