・福井県の水月湖で極地の氷の層(年層)に代わる「年縞」を発見した、そこには15万年分の年縞が堆積していて、過去の環境変動を数年の単位で復元できる可能性が出てきた(p28)
・現在のような赤道西風のパターンが形成されたのは、およそ90万年前、温暖期には北上して寒冷期には南下する、今は乾燥地域のゴビ砂漠は湿潤であった(p38)
・現代型新人はネアンデルタール人と比較して、自分たちの食料に必要な以上に狩りをした、非常に強い欲望の遺伝子が存在した可能性あり(p41)
・氷期と間氷期は過去90万年の間に10万年周期で交互に繰り返している、マンモスがなぜ絶滅したかは、現代型新人がいたせいかもしれない(p44)
・土器を作り出したことは革命的で、違う種類の食べ物を煮て、違う味が出せる、殺菌にもなることで一種の食料革命である(p52)
・中国文明が、南の長江流域で誕生したように、インダス文明もその南のラジャスタン平原の南で発生してから北へ移動している(p86)
・森を破壊する元凶は、鉄と中華料理であった、中華料理は日本料理の3倍の火力を使う、日本刀を原料にして加熱に強い鉄鍋をつくった(p125)
・森がなくなったことで引き起こされる人間の精神の変化が、物理的要因の変化(土壌の劣化、水分条件の変化)とともに、ローマ帝国の滅亡に起因する(p137)
・ローマ帝国末期にはペストや疫病が流行するたびにキリスト教が大きな力をもつ、その理由は愛のしるしとして、病人には手をさしのべるという教えがあったから(p142)
・三圃制農業において、土地を3分割して、1年目には1つ目に秋まき麦(人間用)、2つ目に春まき麦(家畜の餌)、3つ目は休閑地(放牧用で家畜の排泄物を肥料)とする(p146)
・7世紀のペストは記録が少ないが、14世紀の流行よりも強烈であった(p154)
・天然痘はウシの病気、麻疹はイヌのジステンパーが突然変異したもの、結核やジフテリアもウシ、インフルエンザはブタと鶏、ハンセン病は水牛に起因する(p173)
・日本は江戸時代には完璧なリサイクル社会をつくっていたが、1858年にロンドンでは「グレート・スティング事件」が起きて、テムズ川が腐ってロンドン中が悪臭に見舞われて町を逃げる人が多かった(p174)
・ペストがアルプスを越えなかったのは、アルプス以北が森の国であったから、ペストを媒介するねずみを食べる猛禽類がいたから(p177)
・スペインとポルトガルは国内の森林資源を使い尽くしていたので、15世紀には北大西洋やアフリカ西海岸諸島を征服して木材の獲得をした(p185)
・梅毒も強い系統のものは、感染者とともに共倒れになるが、弱い系統は人間と共存するようになる(p201)
・インカ人を攻めたスペイン軍は分が悪く、追い詰められて壊滅寸前になったが、コルテスが持ち込んだ天然痘がインカ軍に爆発的に流行ったのでスペインは勝利した(p202)
・軍隊は第一次世界大戦までは、戦死者よりも病死者のほうが多い、日露戦争では発疹チフスの死者の方が多い(p203)
・人類は1万年前に肉を諦め、穀物でカロリーと摂ることにしたが、再び肉にのめり込んだ(p207)
・南極点制覇争いにおいて、アムンゼン隊はイヌを食べながら進むが、スコット隊はポニーであったので食べられなかった(p209)
・肉1トンとつくるのに小麦は12トン、小麦1トンに1000トンの水が必要、1トンの肉に1.2万トンの水が必要(p213)
・アメリカの大平原地帯では、ミシシッピ川の支流の水を使い尽くしたので、この20年間は地下水を使い始めている(p215)
・人類にとっての大きな転機は、1)1万年前の農業革命、2)5500年前の都市革命、3)18世紀の産業革命、である(p224)
・アメリカの捕鯨産業は、1650年頃東海岸で始まり、1700年頃には取り尽くして北極海、1830年には太平洋、19世紀には太平洋東では壊滅したので日本に到達した(p235)