・エリートではない家庭で、親を反面教師として育ってきた子供の方が、難なく親を乗り越えていく。問題のある家族の中での方が、健全に子は育ち、エリートと自他共に認める家族の中の方こそ、問題が多いのはうなずける(p19)
・同じ家族でも、母と子、父と子、夫と妻、という関係の場合は、他を意識しながらお互いに注意を払い、相手を見守っている(p22)
・お土産は自分のために買うべき、というのは、その時の風景や情感を思い出せるのは自分しかいないから。そこへ行っていない人には、思い出すものがない(p37)
・三世代同居は素晴らしい、と言う場合、例外なく、住んでいるのは妻の実家であった。実家にゆとりがあり、仕事に理解のある父母がついていて、後顧の憂いなく仕事ができた(p66)
・家族の顔が透けて見えるような男に魅力は無い、家族写真を頼みもしないのに見せるのはもっての外である(p103)
・かつては目の前にタブーが存在したので、恋の炎は燃え上がった。今はタブーが少なく、様々な方法で会えるので恋愛は面倒だという傾向もある(p109)
・かつて老人ホームは人里離れた静かな環境にあったが、今では隣に学校や幼稚園のある町中に作られることが多くなった(p111)
・結婚もしない若者が増え続け、親がそれを不憫に思っていつまでも置いておく、その原因は、若者たちがバーチャルな世界に身を置き、情報の中に埋まって現実と触れようとしないからではないか(p122)
・夏目漱石の書いた、三四郎、それから、門、の3つの小説は意識的に繋がっている(p124)
・年を取って減ってくるもの、1)残り時間、2)体力(お酒を飲める量など)、3)お金(p136)
・元気の元は何かというと、1)良く寝ること、2)仕事が現役である(p147)
・お稽古をする時間を生み出しているうちに、悩んだり不安を感じるときが減ってきた(p152)
・自分を犠牲にするのではなく、自分をまず生き生きと楽しくするちょっとした工夫を生活に取り入れる、それが自分と介護される人をも救うことになる(p153)
・首相や内閣の掲げる目標も、現実にその人たちが実践しているかどうかが問題である。親や子供を、個、として認めること(p186)
・親を知ろうとするとき、その人がどのように育ったのかを考えてみることも一つの方法である(p193)
・人と違うことは「個性」である、子供の個をつぶしてはならない、大きく包み込むことこそが大人の務めである(p201)
・良い子、良い親、良い家族という型に自分をあてはめず、反抗やいたずらや、やんちゃ、という型で、自分を解放する方法を会得することこそ、家族という病にかからないための処方箋といるかもしれない(p201)