・Society 5.0 では、フィジカル空間のセンサーからの膨大な情報がサイバー空間に集積され、それをAIが解析し、その解析結果がフィジカル空間の人間に様々な形でフィードバックされるようになる、仮想空間と現実空間が融合し、これまでなかった新たな価値が産業や社会にもたらされる、その代表が、フィンテックと無人自動運転である(p19、24)
・人間に残される業務は、1)創造性、独創性、協調性、非定型型といった要素をもつ、機械によって代替えされにくい業務、2)AIやロボットなどの先端技術に直接携わる業務(p42)
・2035年の企業は、ミッションや目的が明確なプロジェクトの塊となり、多くの人はプロジェクト期間内はその企業に所属するが、終了すると別の企業に所属する形になる。(p48)
・副業解禁論の真の狙いは、大企業の正社員が他社で雇用されるという形よりも、大企業が抱えている優秀なプロ人材が中小企業で活用される余地を広げることにある(木)51)
・人々の働き方が、企業というものを中心に展開しなくなる、プロ人材がときには個人で、時には起業して、新たなプロジェクトを企画、参画して価値を生み出していく(p55)
・20年を超えて勤続した場合の退職金の所得税を優遇数る制度をとっていて、転職抑制に一役買っている(p65)
・賃金は潜在的能力に着目し、年功的に運用される(継続年数に応じて上昇)職能給ではなく、職務の専門性を考慮したものとなるだろう(p81)
・経団連が2021年春以降から、自主的ルール(会社説明会は3月1日以降、選考活動は6月1日以降、内定は10月以降)を廃止するというのは新しい動きである(p88)
・2018年の法改正では、高度プロフェッショナル制度により、労働時間規制の適用を外す制度が導入された。(p97)
・Aiが自分に下した結果について、納得いく説明を受けることはできない、つまりAIには、アカウンタビリティ(説明可能性)や、トランスペアレンシー(透明性)がない、人間から見ると、理由はわからないけれど、当たっている、という得体のしれないもの(p124)
・自動車が登場したとき、イギリスでは「赤旗法」という法律により、車の前方で赤旗を持って歩く人を置くことを義務付けた。これによりイギリスは自動車産業の発達が遅れた(p128)
・日本で工場で働く人を保護する法律として、工場法が1911年(施行は1916年)に制定され、これが労働法の第一号である。ここでブルーカラー、ホワイトカラーの区別なくすべてに適用された(p151)
・今日成功した企業は、デジタライゼーションの波にのり、ビックデータを収集、AIに分析、そこから新たな価値を創造することができた企業(p152)
・労働組合は日本では一部の大企業に集中しているだけで、全体的には存在感が薄い、今後大企業が減少していくと組合の存在意義はますます小さくなる(p180)
・フランス革命は、王様と結びついて特権階級化していたギルドを打破することも目的としていた(p187)
・2025年度には、高年齢者雇用安定法により、希望すれば誰でも65歳まで働くことができるようになる(p196)
・本業と副業というのではなく、どちらも本業というものが、複業である(p205)
・今まで日本は、すでにある「正解」に早くたどり着けるのが成功の秘訣であった、これからの人間に必要なのは、機械をどう使うかを「考える」ことになる。その仕事をなぜしなければならないのかに疑問を持つことが必要、それに必要なのは、1)原点に返る、2)違うものと比較して新たな視点を持つ(p211、215)
・哲学的思考をするための基礎となるリベラルアーツ(自由の術)とは、「言語」に関する、文法・修辞学・論理学、「数学」に関する、算術・幾何・天文学・音楽、である。これと対置されるのが、職業活動に直結する、メカニカルアーツ(機械的な術)であった。前者は、精神・知性、後者は、身体的な動きに関するアートである(p222)
・デジタライゼーションの時代には、さまざまな形で序列が変わる時代である。企業の序列、国家の経済力の序列など、こうした逆転現象は、労働者の間にも起こりそうである。ホワイトカラーの仕事がAIによりなくなるという話は、高い学歴、高い収入を持つ人に当てはまる。創造性をもったプロ人材に転換する必要がある(p231)