・米国が主催した気候サミット(2021.4)において、先進国は自滅的に経済を痛めつける約束をした一方で、中国は相変わらず事実上全くCO2排出に束縛されない(2025年は2020年比較で10%増加=日本の2020年排出量)ことになった(p17)
・スマホの生産を中国に委ねたことによって、世界は最大のドローン産業を育ててしまった、それは軍事転用され、さらに強力なハイテク軍事技術産業が中国に誕生するだろう(p28)
・菅政権は太陽光発電所の設置基準などを一切示さずに規制をしなかったばかりか、太陽光発電所のパネルや架台を建築物に該当しないことにしたために、建築基準法の規定が適用されない、このため、太陽光発電所は「電気工作物」の扱いとなり、面倒な建築確認申請も不要である(p37)
・日本の働く人の平均年収が最も高かったのは、1997年である。当時467万円の年収は、2019年には436万円になった(p60)この原因は、人口減少や中国ではない、給与の高い(=生産性の高い)産業が伸びず、雇用者数が多い製造業で働く人の減少が続いたことである。給与の高い、金融保険・情報通信の雇用者は伸びていない(p66)
・再エネには電気を安定的に需要家に送るための追加コストが必要になる、わかりやすいのは、蓄電に必要なコスト。需要量が大きくない時にも日照と風量があれば発電されてしまうが、余剰の電気は捨てられることになる。蓄電池のコストは高く、電気が私たちの手元に届く時のコストを押し上げる(p72)太陽光発電のためには、同じ発電量を得る、原子力・火力発電所の数百倍から数千倍の土地が必要になる(p74)すでに面積あたり太陽光発電容量がダントツ世界一の日本には太陽光パネルの設置場所がほとんど残されていない(p95)
・欧州のベンツもGM(全車EV化、2030年まで)も本文のリリースをきちんと読めば「マーケット状況が許すならば」という注釈付きのステートメントである。それに対して、ホンダはそのような逃げ道はなく、2040年の脱エンジン化を世界に向けてコミットメントした、自ら退路を断った特攻作戦にしか見えない(p100)
・国連が作成し全世界に公開されている17分類169項目の文書がビジネスチャンスになるはずがない、仮にビジネスチャンスがあるならが、全企業に普及させるのでなく早く知った企業が独占したいはずである、「SDGはビジネスチャンス」というコンサルタントは、ビジネスの鉄則を知らないと公言しているようなもの、ビジネスチャンスでないので、「何から手をつけて良いかわからない」状態である(p144)日本企業の現場で繰り返されている、小集団活動やQC活動、省エネ活動は自分たちにメリットがあるから地道に継続されている(p160)
・SDGsの前身は2000年に国連ミレニアム・サミットで採択された「MDGs」で、2015年を最終年として8分類21項目を掲げた世界目標であった、そして今はSDGs(17分類169項目)である、他には、京都議定書(未達)⇨パリ協定、生物多様性2010年目標(未達)→愛知目標(未達)→ポスト愛知目標(2021年審議中)等がある(p165)
・天然ガスから水蒸気改質で水素を作ると保有エネルギーが半分になり、出るCO2は燃やす場合と同じであり、天然ガスを燃やす方がお得である、水の電気分解の場合は、電力→水素→燃料電池か燃焼→電力となって、単なる電気の無駄遣いとなってしまう(p245)質量比で水と水素は9:1なので、得られる水素の9倍の水が必要になる(p251)
・自動車を再エネで走らせるなら、電力→水素→燃料電池→電力→モータより、電力→モータの方が効率的である。燃料電池車が電気自動車に勝って普及するとは考えていない(p256)水素社会とは、二次エネルギーとして電力ではなく水素を使う社会を指すが、そんな社会はやってこない。電力の方が圧倒的に優れた二次エネルギー(=一次エネルギーを加工して得られる、石油製品・都市ガス・水素)であり、社会の一次エネルギー構成(化石燃料・原子力・自然エネルギー、p237)がどうなっても、二次エネルギーの主体が電力であることは間違いない(p257)