・FTAとは、2つ以上の国や地域の経済をできるだけ統一化し、規模のメリットを追求するという経済効果協定である(p12)
・FTAのメリットとして、1)相手国での通関の容易さ、2)現地工場を建てずに、輸出で対応できる可能性、3)締結国への投資のしやすさ、がある(p19)
・日本企業はいままで高関税を理由に、各国へ工場を作ってきたが、FTAにより関税がなくなるので国内に工場を維持したまま輸出できる可能性がある(p20)
・FTAのデメリットとして、自由競争の原則となるので、国内の弱い産業が影響を受けることになる、但し今こそ、弱い産業を「守る」のではなく「強く」する必要がある(p22)
・FTAのさらなる段階として、1)共通の関税を加盟国内で設ける関税同盟(中南米のメルコスール、中近東のGCC、アフリカのSACU)、2)共同市場(EU)、3)経済同盟(EUの目指しているもの)、最終的には経済統合となる(p27)
・2011.12.17に、WTOの公式閣僚会議は、新多角的貿易交渉(ドーハラウンド)において、近い将来の一括妥結を断念する議長声明を発したので、FTAはそれを打開する次善の策として各国で積極的に採用されている(p28)
・ASEANとしてのEPAは、日本とASEAN10か国としてのEPAで、日本からタイに部材を輸出して、そこで製品組み立てをして、ASEAN域内に輸出するという形には有効、但し2国間の関税はASEANに対するよりも有利になっている(p31)
・韓国と日本のFTA交渉が難航しているのは、韓国にとって対日貿易赤字が3兆円もあり、FTAで利益を得るのは日本という判断が働いている(p34)
・TPP拡大交渉ベースでは、人口5.1億人、GDP:17.3兆ドルであり、EUなみの経済圏になる、日本とアメリカが圧倒しているので、実質的には日米FTAである(p40)
・トヨタは韓国でのFTA活用の例として、米韓FTA発効により、カムリを日本工場の輸出品から米ケンタッキー工場からの輸出に替える、ミニバンシエナもアメリカら輸出、2014年にはハイブリッドカーを中国から韓国へ投入する、これは中韓FTAを考慮している(p67)
・トヨタ自動車は、豪向けのハイエースを、豪ASEANのFTAを利用して、タイの生産を積み増して、日本からではなく、タイから豪へ輸出する(p68)
・Hyundaiは、2012.3の米韓FTA発効により、工場を海外へ移管せずに、採算があると判断した(p69)
・5億人前後でまるまる世界に存在する経済ブロックと比較すると、日本市場はいままでと異なって、大きな市場ではなくなる(p164)
・FTAマトリックスは、どこの国で生産したものをどの国で販売するかの概略を見ることができる(p168)
・ニュージーランド首相が、「食料供給はやはり友好国であるFTA締結国が優先となる」と発言した、FTAがないと、仲間外れになる可能性がある(p182)
・日本の農業問題とは、一分の高関税商品(コンニャク:1706%、米:778、小豆:403、バター・砂糖:305、小麦:252%)である(p186)
・中国や韓国の企業は、「すぐ試せ、だめならすぐ退却」という軽いフットワークが評価されている、日本企業の慎重な姿勢は競争力がない(p207)