・一つの戦略ではなく、戦略を歴史として俯瞰することは、転換点を見抜く力につながる。3000年に及ぶ戦略を学ぶことは、懐古主義ではなく、目の前を遮る壁を打破し、未来を築き上げる発想を過去から学び、現代に最大限に活かせる(p2)
・戦術の要諦は敵を欺くこと、できるのにできないふりをし、必要なものを不要とみせかける。敵の弱みにつけこみ、敵の意表を衝く、これが戦術の要諦である(p19)
・孫子の二大戦略ポイントは、1)張り合うことで敵が疲労するポイントを攻める、2)相手の強みとは違う場所で勝負する(p20)
・俺のフレンチ、は孫子の戦略と重なるビジネス展開である、「一流の料理人、一流の食材、しかも低価格」他の飲食店が真似したくても真似できない、張り合えば疲労する、可能な理由は、立ち飲みスタイルで回転率を向上している、同じ床面積で座席数2倍、回転率は3倍なので、原価率を2倍(30→60%)にしても利益が出せる(p21)
・相手が手も足も出ない状態で完勝する、やみくもに勝負を始めず、完璧に勝つ状態を作り上げてから作戦を開始する(p25)
・現代のフランチャイズビジネスでは、圧倒的な優位や権威の誇示、味方を生み出す提携関係以外に、何等かの形で顧客を解放する点(冷凍食品が主婦を食事の手間から省く等)をアピールしている(p31)
・ナポレオンが欧州を席巻した原動力は3つ、1)国民が当事者意識を高めた(傭兵でなく国民が戦った)、2)国民徴兵制度による大軍の出現、3)師団と改善して軍団化、師団制度が事業部制なのに対して、軍団は、事業部をいくつかまとめて関連会社化した(p48)
・第一次世界大戦において、塹壕戦と武器の性能向上により、騎士道的なものはなくなり、無慈悲に人命が奪われるものになった(p61)
・過去の教訓として、戦術的な問題を解決しても、上位の戦略的問題を考慮しないならば、単に過去とは違う形で新たな失敗を重ねることになる、例として、明治維新で活躍した薩長派閥を解消させるための学歴主義の導入は、上位の課題である「実践における強さ」が破壊された(p72)
・トヨタ生産方式の最大のポイントは、生産性の古い定義を疑い、より優れた生産性の定義を発明した、1)自働化(不良品を判断して自動停止する=不良品を大量に生まない)、2)カンバン方式(生産ラインが使った分のみ、部品調達)、3)多能工(つくり貯め防止)、4)少人化(p95)
・組織が個人の成果を妨げる4つの現実、1)時間をすべて他人にとられる、2)日常業務に取り囲まれている、3)あなた自身の能力を誰かに活用してもらえたときのみ成果をあげる、4)外の世界の現実と離れている(p138)
・自らの制限の解除とは、1)あらゆる行動にいい意味づけを行う、2)常にいまより優れた自分をイメージ、3)相手や周囲にホーソン効果を活用、4)チェックリストの効用をうまく使う、5)人と情報の交差点をつくりだす(他の分野の人と出会う)(p150)
・ランチェスターの法則が示すのは、兵力の少ない側は、一騎打ちの戦い、兵力の多い側は、集中効果のある戦い、つまり、下位企業が開発したユニーク商品を完全に模倣して販売するなど(p156)
・いずれかのナンバーワンを目指す、1)地域、2)得意先、3)商品(p161)
・ポーターの5つの競争要因から、防衛するときを考えると、1)新規参入が難しい状態をつくる、2)代替品がない独自性を追求、3)供給業者と特別な関係を築く、4)買い手が浮気できない状態にする、5)競争業者への優位性を維持する(p170)
・新規参入が容易になる状態をつくりあげるには、1)コストリーダーになるか、2)差別化を目標とするか、3)集中状態を目標とするか(p174)
・PPMは恋愛関係に似ている、市場成長率=異性の人気度、市場シェア=相手の心に占める存在感と考えられる(p207)
・マーケティングとは、利益に結び付く顧客を見出し、維持し、育てる科学であり技能(p215)
・グーグルの70-20-10の公式、70:コアビジネスの強化、20:コアビジネスを大きく拡大するサービス開発、10:周辺アイデア(p249)
・パラダイムが変わるとき、それは新しいゲームに移行することを意味する、競技が変わるのではなく、同じ仕事をしていながら、成功のルールが変わる(p269)
・多国籍企業が失敗する理由の一つとして、新興国が先進国の過去と同じようなルートをたどると思い込むこと(p303)
・歴史は、人間の英知としての生き方の武器、戦略は、人間が直面する壁を超える思考の武器である、歴史や古典への回帰は、次の時代への武器を探す行為かもしれない(p325)