・いま、私の畑の800本余りあるリンゴを獲るためにかかる資材費は、リンゴ畑へ通う軽自動車のガソリン代と、農薬代りにリンゴの樹にかける酢の代金のみ(p17)
・自然界の植物は、腐敗することはありません。傷ついたり腐ったりせず、枯れる。自然のものは枯れて土にかえる。小さくしぼむはず(p27)
・リンゴの場合は、いい香りを放ったまま、ドライフルーツのようになる。腐ることはない(p28)
・無農薬、無肥料栽培の答えを教えてくれたのは「土」、そしてそこに生える「草」であった(p64)
・土には、地上で作られる土、地下でつくられる土、この2種類がある。(p67)
・古代ギリシアもローマも、土を使いつくした結果、滅んだ。四大文明は、肥沃な土地に発祥した。土を枯らした途端、文明は終わる(p69)
・樹木が地中深くに広く張った根から水を吸い上げて、葉っぱから水蒸気を出すから雲ができ、雨が降ると考える(p70)
・酷暑日に坊主頭で直射日光を受けたら間違いなく熱中症になるので日陰に行こうとする。しかし植物はできない、雑草が土の温度を調節する(p76)
・リンゴの葉には、いくつか穴が空いている。虫は葉の真ん中からは食べない、リンゴの葉っぱ自らが、病気になった部分を枯らして落とした痕跡である(p78)
・土の中にいるバクテリアは、農作物に窒素やリン酸などの養分を供給してくれる。自然栽培の百姓はそのお手伝いを行う。EM農法のような有用微生物群を投入することもしない(p84)
・肥料、除草剤を与えて過保護にしてきた畑にて、それをやめる代わりに行うべきことは、1)土を育てる、2)作物の能力を引き出すこと(p86)
・自然栽培の植物では、ミツバチがいなくても心配ない。ミツバチを使った受粉は行わず、自然に任せていても問題ない(p94)
・チェルノブイリや、アフリカのタンザニアでも放射性物質を吸着するバクテリアが発見されている。福島にもいるのだろう(p120)
・田んぼの土の耕し方、つまり耕起の状態をみればわかる。春に一度行う耕起が、すべてを決定している(p126)
・自然栽培でつくると、楕円形のような粒に米はなる。稲藁を入れている田んぼでは、分解しきれないアンモニアがガス化して地上に出てくる(p129)
・自然栽培の稲は、植物としての本能を発揮します。大自然の法則に沿って生長するため冷害に強いだろう(p137)
・自然栽培の心得、1)土づくりには3年かかる、2)生産者によって収穫のばらつきがある、3)これまでの農業の常識を捨てる、4)一般栽培や有機裁判の実施者とのトラブル回避に心をくだく、5)自ら確立した技術をひとり占めせず一切隠さず伝える(p144)
・たい肥や、合鴨を田んぼに放し飼いにする「合鴨」も、生フンの害がある点では同じ(p154)
・肥料をまいた農地から発生する亜酸化窒素ガスが、二酸化炭素の310倍の温室効果を持っていることが分かった(p159)
・一般栽培や多くの有機栽培で作られた野菜、お米、果物は、腐る。しかし自然栽培で作ると、発酵したり、枯れてしぼむ(p166)
・一般栽培米を水につけて2週間つけると、腐った臭いがする。有機栽培米は、強烈な悪臭がする。自然栽培米は、お酒なような臭いがする、発酵する(p168)
・F1種とは、一代雑種(一代交配種)と言われるもので品種の異なる野菜を掛け合わせたときに一代目にだけ表れる、品種改良技術である。二代目からはこの形質は表れず、バラバラになる(p176)
・さらに最近の野菜は、F1種で、さらに雄性不稔(オスの能力を失ったもの)になろうとしている(p179)
・いま、パサパサして甘くない昔ながらのおコメは、ササニシキ、その親である、ササシグレ、岡山の朝日米くらい(p180)
・第二次世界大戦で敗戦した当時の日本の人口は、7200万人、それから5500万人も増えている、これはイタリアの人口に次いで、世界で24番目に相当する。日本は急成長した(p193)
・農業事業者が260万人切った、65歳以上だと、言われますが、家庭菜園を楽しむ人が300万人を超えたというデータもある、耕作放棄地は不便なところが多いのは宝の山(p196、197)
・10俵で20万円稼ぐために、肥料・農薬・除草剤、農機具のローン、ガソリン代など15万円の経費をかける一般栽培と、5俵で10万円を稼ぐのに5万円の経費をかける自然栽培、どちらにするか(p199)
・2011年、自然栽培の実験田がある石川県能登地域、新潟県佐渡市の2地域が、FAOによってGIHAS(世界最重要農業遺産システム)に認定された。日本初、先進国初の快挙(p203)