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逆流するグローバリズム ギリシャ崩壊、揺らぐ世界秩序 (PHP新書)

逆流するグローバリズム ギリシャ崩壊、揺らぐ世界秩序 (PHP新書)の写真

・徴兵による近代的な国民軍の制度はフランス革命期から始まった。傭兵よりもはるかに低コストで大量の兵隊が動員可能になる。徴兵の時代に傭兵の時代の発想で戦争をしたので、ドイツ・ロシア・オーストリアの3つの帝国が消えてなくなった(p27、30)

・金融経済危機のような非常時に、外国の投資家やIMFとの交渉に臨まなければならない、そうなったとき交渉相手に勝る学歴、経済学のプロとしての言語が話せて知識をもつことが必要なので、イタリアや中南米の中央銀行には高学歴の人が多い(p52)

・アイルランドは銀行資産がGDPの9倍もある、資産の10%が不良債権になっただけで、全GDPと等しくなる、政府が助けるのは疑わしい(p61)

・欧州では、インフレ率の低い国(ドイツ)で借りて、いちばんインフレ率の高い(ギリシア、ポルトガル、イタリア)国に投資すると、利ザヤが稼げる(p65、69)

・共通通貨を用いた場合、経済状況や経済体質が異なる国に対して、共通の金融政策を適用しなければならないが、これができないので、ユーロ危機が起きた重要な理由の一つになった(p71)

・欧州は生産国と消費国に分かれていた、ドイツのような生産国は、スペインのような消費国に積極的に借りてもらおうとしていた(p75)

・ユーロ規定には、どういう場合に、ユーロを離脱できるか、離脱させられるか、何も書いていない(p83)

・ギリシアはデフォルト(発行した国債の元利を払わない)する権利は独立国として当然あるが、するとユーロ以外の通貨を使わなければならなくなる。国債を売って資金調達ができなくなるので、国中に現金がなくなる(p85)

・ギリシアへのIMF支援は史上空前、通常の支援額は各国の出資額の6倍の上限があるが、ギリシアは32倍(韓国は20倍)で、通常の3-5年ではなく、異例の6年(p92)

・ドイツがユーロ圏の経済危機によってほかの国よりも打撃を受けなかった理由として、中国への輸出が強いことにある(p115)

・ドイツのマーケットによる評価が良いのは、輸出パフォーマンスがユーロ安で追い風、問題国に流れていた資本がドイツに逆流して金利が低下、といった要因がある(p119)

・そもそもリーダシップが必要な時期というのは、ルール通りの行動ではうまくいかない時期をいう。ルールに任せて上手くいくなら、リーダの必要は無い(p152)

・IMFにおいてアメリカだけは、唯一、単独でIMFの意思決定にノーが言える仕組みになっている。ルール改正、専務理事の選定、融資先の決定、あらゆる意思決定は、議決権の85%の賛成が必要(p188)