・第四次産業革命を制限しかねない要因としてあるのは、1)経済・社会・政治システムを考え直す必要があるが、その制度的枠組みが不十分、2)機会と問題の概略に関する一貫性のある建設的な共通構想がない、大衆の反発を避けるのに必要な説明がない(p20)
・第四次産業革命の大きな受益者は、知的資本または物的資本の提供者であるイノベータ、投資家、株主となっていて、労働者と資本家の間に富の格差が拡大している(p25)
・従来の製造法が、希望する形を造り出すまで素材の層をはがしていく引き算であったが、3Dプリンタは、その逆で素材を足していく。デジタルデータという鋳型を使って、液状の素材を三次元の造形物にしていく(p31)
・将来の3Dプリンタは、回路基板のような集積電子部品、人間の細胞・臓器も造れるようになるだろう(p31)
・物理的側面とデジタル的側面の架け橋の一つは、IOT(インターネット・オブ・シングス)であり、モノやコト(製品・サービス・場所)と人間とを結び付ける技術で、さまざまなプラットフォームと関連技術により可能になった(p34)
・IOTが普及している応用例として遠隔装置がある。いまではどのような容器にも、センサー・送信機・RFID(無線自動識別)タグが取り付け可能となり、稼働状況を企業および顧客が追跡可能となった(p34)
・オンデマンド経済(シェアリング経済)が可能となった、企業や個人が富を生み出す障壁を低くし、アマチュアとプロの環境を変えるもの。自分が供給者だと考えたことがなかった人々に帰属する資産(自動車のあき座席、家の予備の寝室、事務作業のようなサービスを提供する時間・技能など)を効果的に活用できるようになった(p36)
・3Dプリンタとゲノム編集は、異なるテクノロジーが融合して補強しあう例で、組み合わせた「バイオプリンティング」は、組織の修復と再生を目的としていて、生体組織の作製が可能(p39)
・多くのサービス(タクシー手配やカーレンタルは無料アプリ)が無料となるため、家庭や職場へもたらす価値が計測不能になっている。つまり、あるサービスで提供された価値と、国家の統計で測定された成長との間に矛盾が生じている。これは、経済指標が示すよりもさらに効率的な生鮮・消費が行われていることを示唆する(p52)
・第四次産業革命がもたらし得る悪影響(不平等、雇用、労働市場への悪影響)を認識して対処する必要がある(p54)
・自動化されるリスクが低い仕事は、社会的スキルや創造的スキルを必要とする仕事、不確実性の下での意思決定や斬新なアイデアの開発であろう(p60)
・繁栄する企業は、イノベーションにおける優位性を維持し、継続的に磨いていく必要がある。そのため常にベータ版(常に進化する)という哲学がさらに普及する(p87)
・今日の北米企業が革新的な存在でありつづけるのは、優秀な人材・特許・ベンチャーキャピタルの大半を支配・株式市場での高評価、以上の4つの相乗効果を持つ技術革命をしているから(p102)
・イノベーションの育成に最も効果的な制作環境を持つ都市として、ニューヨーク・ロンドン・ヘルシンキ・バルセロナ・アムステルダムを挙げている(p105)
・過去20年間で中流階級のステータスとなっていた、4つの伝統的属性(教育、健康、年金、持ち家)は、インフレにより悪化している(p126)
・2025年までに起こる技術として、1)体内埋め込み技術、2)デジタルプレゼンス(インターネット上の評判)、3)眼鏡がインタネットに接続、4)インターネットに繋がれた服、5)常時インタネットにアクセスする環境(ユキビタスコンピュータ)、6)スマホ(かつてのスーパコンピュータがポケットに)、7)容量無制限の無料ストレージ、8)スマートシティ(信号機の無い街)、9)政府が国勢調査の代わりにビックデータを活用、10)自動運転、11)AIと意思決定、現在のAI言語は4歳程度のIQレベル、3年前には1歳児レベル、2025年には人間と同レベルの処理能力に到達可能性あり、12)GDPの10%がビットコイン、ブロックチェーン、13)シェアリング経済、14・15)3Dプリンタによる自動車生産、3Dプリンタ製の臓器移植、16)消費財の10%が3Dプリンタ製となる、17)ゲノム編集された人間誕生、18)人工記憶を埋め込まれた最初の人間誕生(付章:p157-221)