・城郭とは、本来は「結界=ここから先は別の世界である」と示す、自然の風景が目の前にあるのが当たり前の中で生きてきたので、その視界を遮ることはしなかった(p21)
・日本では城郭を造らなかったので、代わりにできた結界が、心の壁である。住んでいる場所でその意識が異なる(p22)
・京都は第二次世界大戦の被害は殆どなかったので、街の大半が焼失した、応仁の乱・蛤御門の変こそが、大戦ということになる(p29)
・京都の人の断り方は、「ほな、考えときまひょ」という、これは京都の人が何かを断るときの常套句です(p32)
・オーストラリアは流刑地なので、刑務所と同じで、先に入っている人が偉い(p36)
・長い目で見れば、「いちげんさんお断り」が一番確実な商売の方法、無理に増やして儲けようとしない(p42)
・多くの人の目に触れることで、外見への意識が変わる、女性がきれいになるためには人間関係が重要である(p44)距離の取り方を知っている人が「大人」であり、入り込みすぎないのが都会の人(p49)
・村の人間が関わりを持とうとしないものが2つある、駐在と税務署である。徴兵がなくなったので、その二つに村は関わりを持とうとしなくなり、犯罪に関しても、村のルールに反していなければイイということになった(p59)
・人間はやはり、社会性を持った動物である。人との関わりを持たずに生きていくことは難しい(p60)
・ニューヨークは人種のるつぼ、というけれど実はモザイク、細かく分かれているだけで混ざらない(p67)
・中国は発展途上国ではない、はるか昔から、農村と都市を分離してきた国。農村が食べれなくなると革命が起きる(p70)
・毒キノコは見分けられない、お湯が沸かせれば毒キノコなんてない、ただし茹でたお湯は捨てなければならない。毒は水に溶けるので(p71)
・人々が古都を好むのは、空間認識の基本になるところを持っているから。長い間かけて形づくってきたものなので、やっぱり壊さないほうがいい(p81)
・古都保存法に指定されているのは、奈良市・京都市・鎌倉市・大津市・天理市・橿原市・斑鳩町・明日香村など(p86)
・京都の人は信用が第一、二度と客が来なくなるような変な商売はしない(p113)
・日本の骨董組合のセリは、1)安すぎるのと高すぎるのを省く、2)値段の書かれた茶碗を投げて、最後前伏せてあるものが落札となる、3)どうしても欲しい場合は交渉ができる、という特徴がある(p134)
・京都賞は、先端技術・基礎科学・思想芸術部門の3つがある、このレベルが上がってきたので、ノーベル賞も先端技術にまで選考対象を広げてきた。田中耕一氏は京都賞をもらってからノーベル賞をもらった(p139)
・禅宗は、曹洞宗が一般民衆に広がり、同じ禅宗の臨済宗は、侍のための仏教として広がっていった(p141)
・遺伝子が使っているアルファベット(塩基)は、A,T,G,Cの4つある、0と1のコンピュータ方式より2つ余分、4種の塩基をもとに複雑な過程を経て遺伝子を複製しているので、進化が起きる。もしデジタルで完全にコピーできるならば、生物からはクローンしか生まれない、かなり確実にコピーできるけれど、ある程度不確定であることが正しい(p149)
・アルゴリズムと、0と1で書けてしまうものは、絶対にコンピュータのほうが有利。みんなが失職するのはこの分野(p149)
・人に伝達できない部分をどれくらい残すかということが、実は人生そのものになる(p153)
・大阪弁でしゃべっていれば、価値観が違うことを言葉ではっきり伝えられるから喧嘩にならない、標準語で話すから、きつく聞こえて喧嘩になる。言葉と価値観は密接な関係がある(p157)
・そもそも外国人は言葉が上手になってはいけない、下手だとわかると「下手だからああいうことを言うのだ」と思ってもらえるが、ペラペラだと怒らせてしまう(p159)
・日本語で音訓読みができたときから、マンガが発達する素地はできていた。平安時代に仮名ができて、漢字かな交じり文と音訓読みが成立したので(p179)
・音楽(耳)と絵画(目)が重なった領域が言葉になる。音楽と言葉の境界領域が「詩」であり、絵画と言葉の境界領域が「マンガ」である、歌詞は言葉ではない(p177)
・日本人は音の場合、虫の音を音楽として聴いている、でも英語圏では蝉の声はノイズである(p182)
・マンガは言葉から感覚を取り戻すための、恰好のサブカルチャーである、「マンガをもっと読みなさい」(p170、186)