・ドイツ勢だけでなく、EVシフトを推進した多くのメーカも次々と白旗を揚げている。GMは2025年のEV100万台生産を断念、目標達成時期の表明もなし。ホンダとのEV共同開発計画も中止、フォードも2026年EV200万台生産を断念(p15)
・EV1台分のバッテリーに使う原材料でプラグインハイブリッドなら6台、ハイブリッドなら90台生産できる。そして90台のハイブリッドによる二酸化炭素削減量は、EV1台による削減量の37倍に達するというのがトヨタの試算(p17)
・2023年5月に開催されたG7広島サミットは、EVにまつわる一連の騒動に区切りをつける大転換点となった、共同声明にEV販売の数値目標は盛り込まず、文書化されたのは「2035年までに保有車両のCO2排出量を2000年比較で半減」というフレーズのみ。脱炭素には様々な技術で取り組むべきという、日本自動車工業会の主張がG7に認められた、これはパラダイムシフトである(p19)賛同団体として、イラリア、アメリカ。カナダ、フランス、ドイツ、イギリス、日本、G7を構成する全ての国と地域の自動車工業会の名前が入っている(p21)
・2020年の電力需要は3%落ち込み、輸送用エネルギーの需要減により化石燃料価格は大きく落ち込み、4月には史上初めて原油の卸売市場価格がマイナスになった、需要減により在庫が膨らみ、生産された原油を貯めるスペースがなくなり、引き取ることができればお金をもらえる事態になった(p33)
・EUは2023年9月、不当商行為司令(UCPD)と、消費者権利指令(CR D)を改正し、2026年までに企業の「カーボンニュートラル」主張を禁止すると発表した(p61)
・2024年2月、ドイツは過去2年続きのマイナス成長をしたが、CO2排出量が前年比で10%、発電部門で20%削減できたと発表した、理由は、電力不足で輸入が増えてそれら外国での発電分のCO2が計上されない、暖冬、刻印の節電努力、大きな理由としては、エネルギー多消費の産業が生産縮小、国外生産、倒産したから(p99)世界中がコロナに席巻された2020年ですら、前年比5.5%であるので、2030年までにマイナス43%(CO2では45%)は実現可能な数字ではない(p125)
・化石燃料については、フェーズアウト、フェーズダウンではなく「化石燃料からの移行」という表現になった、各国がそれぞれの国情、道筋、アプローチを考慮し、国ごとに決定された方法で取り組む様々な施作の一つという位置付けである(p117)
・地球温暖化とは、人為起源で生じる温暖化と定義れている、気候変動は、それ以外に自然変動も含む、筆者(田中氏)は、温暖化の半分は支援変動であると考えている(p138)2000年代になると、気候モデル予測が外れた、約15年もの間、温暖化が停滞したので、この矛盾を解決するために、自然変動が気温を押し下げる方向に働いたと説明されるようになった(p140)
・太陽光発電や風力発電には致命的な欠陥がある、1)出力が不安定、2)エネルギー密度が低いので、広大な開発面積が必要となる(p183)
・温暖化の要因は、CO2の他に、太陽活動を筆頭に、雲、水蒸気、宇宙線、北極の海氷、地磁気、都市化(ヒートアイランド)などがある(p205)地球で最大の温室効果ガスは、水蒸気である(p273)
・1950ー1960年代は、二酸化炭素が増えていたにもかかわらず、地球の気温は下がっていて、地球の寒冷化の本がベストセラーになっていた(p211)
・水素には多くの色づがある、1)ブラウン水素:石炭を用いて製造される水素、かつてはブラック水素、2)グレー水素:天然ガスから作る水素、3)ブルー水素:グレー水素を製造する際に排出されるCO2をCCS(回収、地下貯留)、4)グリーン(クリーン)水素:太陽光、風力から作る、5)イエロー水素:原発から作る、パープル水素とも、6)ターコイズ水素(トルコ石):高温反応炉を用いてメタンから熱分解、7)ホワイト水素:水素含有率の高い天然ガスから作る、実際に供給されているのは、1)か2)(p283)
・水素やアンモニアは、電力と同じ「二次エネルギー」であって、真のエネルギー源ではない、石油等の化石燃料、自然エネルギー、原子力とは区別されるべき(p286)
・水素を経由すると、最も効率的な燃料電池を使っても、総合効率は36%(60%燃料電池、水分解効率60%)である、火力発電は40%、元の電力を直接使うのが最も効率的で、水素を経由するメリットはほとんどない(p192)燃料電池は小型の発電単位を組み合わせるので、大型化のメリットがない、高温廃熱の利用も難度が高い(p293)水蒸気改質反応は、吸熱かつ高温で進めるしかないので、生産時のエネルギー多消費は避けられず、水電界では元の電力コストに電解設備費もかかるので、安く作れない(p296)