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summary

限りある時間の使い方

限りある時間の使い方の写真

・タイムマネジメントやライフハックの技術は大事な事実を見落としている、時間を思い通りにコントロールしようとすればするほど、時間のコントロールが利かなくなる、という事実である。電子レンジやジェット機は僕らの使える時間を増やしてより豊かな生活を可能にするはずだったが、実際は誰も時間が増えたと感じていない(p9)

・スムーズでない日々の手応えこそが、人間関係を深め、心身の健康やコミュニティの健全さを保つ鍵なのではないだろうか(p65)どんなに時間を節約しても本当に意味のある生活を手にすることはできない、それに気づいたおかげで変わることができた(p69)

・人生は先延ばしの連続である、やりたいことを全部できるわけがないから、誰もが大量の先延ばしアイテムを残して死ぬことになる(p89)

・伝統的なタイムマネジメント術にも同じようなアドバイスはある「まず自分の取り分をとっておく」という考え方は、言い換えればこういうことになる。4000週間のうち、いくらかでも大事なことに使いたいなら、まずはそれをやり始める(p93)

・高みを目指して努力するためには、努力の対象となる何かに、比較的永続的な方法で腰を据えなければならない、つまり超一流の弁護士や芸術家になるためには、まず他の可能性の全てを諦めて打ち込まなければならない。やりたいことを全部追い求めていたら、どれも中途半端になってしまう(p105)

・もっといい選択ができるかもしれないという可能性を残されたグループよりも、後戻りできない選択をしたグループの方が、自分の選択に満足できる(p107)

・難しいタスクを落ち着いてやり遂げるには、完璧に没頭できる状態を夢見るよりも、嫌な気持ちをそのまま認めた方がいい、苦痛や退屈を否定せず今怒っていることをそのまま見つめた方がいい(p132)

・工業化が進み時給労働が普及すると、こうした習慣(だらだら休息を取り、昼の時間だけは正確、昼になれば昼寝、午後には飲み始める)は一掃された、工場では数百人の人間が決まった時間に共同作業をするので、仕事と余暇は明確に区別された、そこで労働者たちは、新たな暗黙の契約(仕事に支障が出ない範囲であれば休み時間には何をしても良い)を結んだ(p171)

・余暇を無駄に過ごすことこそ、余暇を無駄にしないための唯一の方法ではないだろうか、何の役にも立たないことに時間を使い、その体験を純粋に楽しむこと、将来に備えて自分を高めるのではなく、ただ何もしないで休むこと、一度きりの人生を存分を生きるためには、将来に向けた学びや鍛錬を一旦忘れる時間が必要である(p173)何かの達成を目標とするのではなく、ただ活動そのものを楽しむことを、日々の生活に取り入れた方がいい(p185)日常的な言葉に言い換えるならば「趣味」である(p185)

・忍耐を身につける3つのルール、1)問題がある状態を楽しむ、2)小さな行動を着実に繰り返す、1日に割り当てた時間が終わったらすぐに手を止める、3)オリジナルは模倣から生まれる(p213)

・時間を意味のあることに使うには、他人と協力することが不可欠である、たとえ時間が有り余っていても、共に過ごす人がいなければ全く意味がない(p218)個人の時間的な自由度が高まると、必然的に自分の時間と他人の時間を合わせることが難しくなる、仕事を通じて人との繋がりを築くことが難しくなる、友人と自分の休みがあわず、会う機会が減ったりもする(p220)

・人々が本当に必要としているのは個人のスケジュールの自由度ではなく、逆に「社会によって管理された時間」である、時間の使い方を外部から決めてもらった方が、人は安心して生活できる。法的規制(日曜日はお店は開けてはいけない、業務時間外に仕事メールを送るのを禁止するなど)があった方がいいかもしれない(p223)

・ソ連で行われた交代カレンダー制(1週間を7日でなく5日にして、4日働いて1日休む、5つのグループ分け)は1929年から1940年まで継続された後、機械のメンテナンスに支障をきたすという理由で廃止された、ソ連の実験は、時間の価値が量で決まるのではなく、大切な人と過ごせるかどうかにかかっている真実を図らずも実証した(p225)

・ローマ帝国の将軍たちは、行進の動きを合わせることで、兵士たちが長い距離を疲労に負けず移動できることを知っていた、音楽というものは、戦士たちの動きを統制する手段として生まれたのではと主張する人もいる(p227)

・人生の重要な決断をするとき、この洗濯は自分を小さくするか、それとも大きくするか?と問うことを勧める。そのように問えば、不安を回避したいという欲求に流されて決断する代わりに、もっと深いところにある目的に触れることができる(p255)

・大人になるということは「誰もが全てを手探りでやっている」という事実を徐々に理解するプロセスではないだろうか(p260)なので、たとえ経験や自信がなくても、やるのを諦める理由はどこにもない(p261)それはどんな壮大なプロジェクトであろうと、ちっぽけな趣味だろうと関係ない、大事なのは、あなただけの次の一歩を踏み出すことである(p265)希望を捨てたとき=自分の限界を認めたとき、にあなたは自分の力で歩み出すことができる(p269)

・年齢を重ねると時間の経過が早くなる、最も説得力のある説明は「脳が一定期間に処理する情報量の減少である、脳は情報量の多さで年月の経過を測っているので、新しい情報が入ってこないと、あっという間に時間が過ぎたように感じられる」歳をとると、生活は同じことの繰り返しになり、人間関係や仕事にも変化がなくなり新鮮さが失われる(p282)

・その解決策として「新しいことを経験する」というものがあるが、別の解決策として「ありふれた一瞬一瞬にもっと注意を払う、いつもと違う行動をするのではなく、すでにある人生に深く潜り込み、日常の内側に新しさを見つける」普通の2倍の解像度で人生を経験すれば、人生の経験は2倍充実したものになる、同じ時間でも2倍長く続いたように記憶される(p283)

2023年2月16日読了