・2023年6月の日本の消費者物価指数はアメリカを上回った、あれだけインフレと騒がれるアメリカよりも高かった。理由は、食品価格の上昇が日本を直撃したから、輸出していた国も戦争不安、気候変動による旱魃の影響に直面すると、まず自分の国で必要分を確保しようとなっているから(p22)
・個人で自給するにはどのくらいの規模が必要か、大体1アール(30坪)あれば家族で食べる分は十分に作れる(p27)
・地域の農業を企業化しデジタル化しても、結局一部の人間が儲かるだけで肝心の自給率は高まるとは限らない、効率性の良い、生産性の良い農業とは、商品価値の高い作物だけを作るということ、農薬、化学肥料の大量散布による弊害も懸念される(p33)化学肥料と農薬の大量投入で、土壌の微生物が死んでしまっているから、畑の保水力が落ちている、だから渇水時には水をどんどん撒かないと間に合わない土壌になっている(p47)
・1970年にオムロン(立石電機)創業者の立石氏が「SINIC理論」という未来予測学を作っている、科学技術・生産技術、人々の暮らしとの相互作用を考えて、長期の未来予測を行い、同時すでに70年代以降の情報化社会の到来(グローバル資本主義、ネット社会)を正確に言い当てていた、それによると「最適化社会」という、人々が自分自身の端末を持って一人一人のニーズを把握できる段階にある。(p51)
・その理論では、2025年頃に最終ステージが到来するとしていて、それは「自律社会」(=人々が自らを律する社会)となる。その社会の柱は、1)自立、2)連携、3)創造、一人ひとりが自立する社会が訪れる「自産自消」(p51)自由な生活を取り戻すには、1)家賃、住宅ローン、2)エネルギー代、3)食品、この3つの出費を抑えること(p69)
・今の年金制度は、このままだと2040年には男性の半分は年金では暮らせず、75歳まで働くことになる、現在の健康寿命は72歳である(p54)
・SINIC理論では、次の転換点を2025年と予想しているが、これが当たる気がする。中国ではバブルが弾けてデフレになりつつある、欧米諸国は金利をどんどん上げている、リーマンショック時も金利が下がると景気が良くなると信じていたが、金利が2%まで低下したところで株価が下がった、アメリカの金利は2024年から下がり始めると予想されている(注:2024.9利下げ発表)2025年という予想もまあまあ合致する、そのあたりで「エブリシング・バブル」の崩壊があるかもしれない。今はインフレの時代なので、この状況で今までやってきたような金融緩和を行えばインフレ再燃するので、難しいと思う(p74)
・アメリカ人は小麦については遺伝子組み換え作物を作っていない、なぜならアメリカ人が日常的に食べるものだから、大豆やとうもろこしは、人間向けでなく家畜の餌として作っている、人間向けでないので、遺伝子組みみかえ作物であっても除草剤をかけても構わない。大豆はとうもろこしは家畜の餌なので遺伝子組み換え作物OKと、米国穀物協会の幹部が日本のテレビ局のインタビューで答えていた(p119)
・日本のカロリーベースの自給率は37%だが、鶏のヒナも餌もほぼ全量輸入している、肥料の輸入が止まり、使用できなくなり収量が仮に半分と仮定すると、それだけで自給率は22%に低下する、さらに米も含めた種の輸入も止まれば、自給率は9%にまで低下する。これは9割以上の日本人が餓死することを意味する(p151)
・現在の衆参両院の定数は選挙区の人口に基づいて配分されているが、これを食料の供給力で計算すると、どうなるか。北海道の銀定数は、289人中59人(現在12人)となる、東京(現在30人)も大阪(19人)も1人なる。食料自給率が100%を超えているのは、北海道・秋田県・山形県・青森県・新潟県・岩手県(106%)以下、佐賀県95%(p171)
・150年も前にマルクスは資本主義がいずれ行き詰まると予言した、理由は、1)許容できないほどの格差拡大、2)地球環境の破壊、3)仕事の楽しさの喪失、4)少子化の進展(死亡者のほぼ半分が現状)(p174)資本主義からの転換を図るために必要なことは「人と地球を大切にする」ということに尽きる、その中心に位置づけられるのが農業である(p178)